ポイント
対ユーロでドル高が進行したことから基調が悪化した米国株式市場を受けて、日経平均株価は安く寄り付きました。その後は比較的に狭い値幅の中の動きにとどまったままで終了しています。始値と終値の差は僅かに19円ほど。大引け後にはユーロ安の動きが止まっておらず、米株先物も軟調であることから、明日の日経平均株価も警戒して臨む必要がありそうです。
今日のマーケット動向
106円安で寄り付いた日経平均株価は、10時半頃には下げ幅を54円まで縮めました。しはし、その後は一転して軟調な展開が続き、結局125.12円、1.22%の下落で大引けとなりました。
前日には、私の想定とは全く逆に大きく円安に振れて、マーケットを押し上げました。ところが、今日は円高基調がマーケットの重石となりました。ユーロ円の動きを見ると、午前中に多少円安に振れたのですが、その後は円高基調が続きました。この動きがそのまま日経平均株価の推移と重なっています。
ハイテクなど円安メリット株にとっては厳しい状況でした。3.6%と大きく下落した東京エレクトロンの株価を追うと、やはり円高が鮮明になった午後の低迷が目立ちます。
アジア市場は上海(+0.1%)が上げたほかは軟調でした。ただし、マレーシア(-0.89%)、インド(-0.73%)を除くと下落率は限定的です。
欧州市場も下げ基調です。1%を越えて下げている市場が多く、アジア市場より弱いという印象です。ロイター社によれば、S&Pがスペインの銀行セクターの保有する不動産価値の低下のため、ローン損失見通しを拡大方向に修正したとのこと。これが影響しているものと推測しています。ただし、スペインの株価(IGBM)1.52%の下げで、今日の欧州の状況から見れば、異常なではないようです。その他、ポルトガル(PSI20)は-1.00%、ギリシャは-2.01%、イタリアが-1.51%で推移しています。
GLOBEXでは、ダウ(-33ドル)、ナスダック(-4.50ポイント)ともに軟調です。下げ幅は拡大傾向です。
今日は。5月の中古住宅販売統計、4月のFHFAによる住宅価格指数、6月のリッチモンド連銀製造業指数などの経済指標の発表が予定されているほか、23日までFOMCが開かれます。
明日の見通し
米国株式市場が、欧州の動きを映して、軟調に推移しそうな気配です。
加えて、今日の東京市場の大引け後にユーロ安、円高が一段と進んでいることが気になります。明日もこの傾向が続けば、ザラバでかなりの重荷になりそうです。
したがって、明日の日経平均株価は低目の寄り付きと、軟調な推移を想定して、警戒気味に臨むつもりです。
重要な経済指標はありませんが、白川日銀総裁の講演があるほか、イオンモールの決算発表が予定されています。
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