ポイント
前日のザラバと比べると、ユーロが低めの水準で小動きとなったことが、株式市場の重石となりました。しかし、大引け後にユーロが急騰に転じたことが、明日の株式市場を下支えしそうです。ユーロの急騰、つまり円安のメリットを受けるハイテク銘柄の堅調な値動きを期待しています。
今日のマーケット動向
57円安で寄り付いた日経平均株価は、64円程度の比較的狭い値幅の中での動きにとどまったまま、67.75円、0.67%安で大引けとなりました。始値と終値の差は僅か10円弱でした。
CMEの日経先物価格(円ベース)を80円近く下回って寄り付いた理由は、マーケット開始前に急速に進んだユーロ安、円高の動きであったと見ています。
そして、ユーロは午前中に多少の回復を見せたものの、午後は再び小動きとなってしまいました。この動きが、そのまま日経平均株価にも反映したようです。
午後の株価が軟調気味に推移したのは、上海市場が0.38%下落した影響もあったようですが、日本市場に影響を与える午前中の値動きは、下げ基調とは言いながら、プラスで推移していましたから、意外にインパクトは小さかったようです。
アジア市場はマチマチです。ただし、インドネシア(+1.13%)の上昇が多少目立った他は、上げも下げも値動きは小幅です。
それに対して、欧州市場は全般に上げています。しかし、EU首脳会議に対する期待感や、スペインの国債入札が順調であったことから、ユーロが大きく反発を見せている割には、株式市場は小幅な動きです。
GLOBEXでは、ダウ(+41ドル)、ナスダック(+9.5ポイント)ともに堅調な動きです。
ユーロ高、ドル安への振れが先物市場を押し上げていると推測しています。今日は5月の消費者物価指数、1-3月の経常収支、週間ベースの新規失業保険申請件数、5月の景気先行指数、6月のフィラデルフィア連銀景況指数など、重要な経済指標が続きます。
明日のマーケットの見通し
今日の大引け後に急速にユーロ高になったことに注目しています。
明日の日経平均株価にとってプラス要因になりそうです。ただし、夕場の日経先物はこの動きをすでに織り込んでいます。9月限は70円高で終えています。
ザラバは、ユーロ高が持続するかどうかが重要と考えていますが、多少警戒気味に臨みたいと思っています。
6月の月例経済報告、金融政策決定会合要旨(5月10日、5月20-21日の分)の発表が予定されています。
「人気ブログランキング」に参加しています。記事がお役に立ちましたら、下のバナーをワン・クリックお願いいたします。大きな励みになります。
本文中で使用しているデータやグラフ類は主に次の各社の公表しているものにお世話になっております。経済産業省、内閣府、日本銀行、東京証券取引所、CME GROUP、CBOE,CNN MONEY、MSN MONEY、アット・ニフティ・ファイナンス、Yahoo!ファイナンス、サーチナ、外為どっとコム