18日に発表される6月の月例経済報告で「景気回復宣言」をする方針だと報道されているようです。
政策的な配慮もあるのでしょうが、個人的には違和感を感じています。景気はこれから改善するのではなく、悪化するように見えるからです。
そう考える根拠は、景気指標である鉱工業在庫循環モメンタム。出荷金額の変化率から在庫金額の変化率を差し引いて算出する指標です。(「ご質問に答えて:出荷在庫バランスについて」)
この在庫循環モメンタムで見ると、景気の底打ちは2009年2月、景気のピークは2010年2-3月となります。既に下降局面に差し掛かっており、今後の動きをシミュレーションすると、下落のペースは一段と速まる気配です。
なぜ今「景気回復宣言」なのか?
住専問題におおむね決着がついた楽観ムードの中で、1996年に誕生し、「財政危機」を背景に「財政構造改革」を優先して、デフレ経済をすっかり定着させた橋本政権のころがとても参考になるような気がしています。
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