ポイント
米国株式市場は上昇しました。その基調は決して力強いものではなかったのですが、それでも月曜日の日経平均株価の寄り付きを押し上げる要因となりそうです。
米国マーケットの動向
およそ90ドルまで一気に下げ幅を拡げ、不安なスタートとなったダウ平均株価ですが、すぐに落ち着きを取り戻しました。その後は、軟調気味な推移でしたが、大引けの30分前から上昇基調となり、38.54ドル、0.38%高で終えました。
寄り付き直後の下げを引き起こしたのは、コンセンサスを下回った5月の小売売上高でした(「下落で始まった米国株式市場」)。事前予想は前月比増加であったものが、減少となったため、ショックが大きかったようです。
ザラバの大部分は水面下に沈んでいましたから、決して力強さを感じさせるマーケットではありませんでしたが、それでも大引け前に水面上に顔を出すことが出来たのは、石油株が貢献したと見ています。エクソン・モービルは0.05%の下げに終わったのですが、大引け前の戻りが目を引きました。
ナスダック総合指数は24.89ポイント、1.12%上昇していますので、ダウ平均株価に比べて好調であるように見えるのですが、状況は同じようなものでした。2時半前にはマイナス圏に入っています。
その後は回復基調に転じていますが、牽引役はハイテク・セクターでした。フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)が2時半頃から上昇に転じています。
投資家心理を示唆するVIX指数は5.82%下落しました。セントメントが改善したということです。終盤になるほど下げのペースが速まっているのは良いサインです。株式市場の終盤での石油株の戻りは、この指数の動きに連動していると見られます。
月曜日の日経平均株価への示唆
CMEの日経先物価格(円ベース)9.795円が、月曜日の寄り付きのメドとなりそうです。
ザラバも堅調な推移を期待しています。ユーロ円がユーロ高、円安に振れているためです。ただし、マーケット開始直前での突然の基調転換という、毎度おなじみのパターンが繰り返される可能性があります。警戒は欠かせないと考えています。
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