ポイント
米国株式市場の上昇を背景に、高くスタートした日経平均株価でしたが、調整の気配も見せずに上昇基調を維持したザラバの動きが印象的でした。円安の威力と言えそうです。米株先物が今日も堅調に推移していますので、明日の日経平均株価も期待が持てそうです。ただし、このような状況がいつまで続くかについては不透明であることを念頭に置いておくことは必要だと思っています。
今日のマーケット動向
ダウ平均株価が225ドル強の上昇となったのを背景に、155円高で寄り付いた日経平均株価はザラバで着実に上げ幅を拡げ、31.05円、3.24%の大幅高で大引けとなりました。
調整の気配も見せずに上昇を続けたマーケットを牽引したのは為替でした。ユーロ円がザラバを通してユーロ高、円安に振れました。
ドル円もユーロ円にほぼ似た動きを見せています。
セクター別パフォーマンスを見ると、前日を裏返したような展開でした。アルプス電気が9.15%と急騰したのですが、ザラバの動きに為替の影響の大きさが見て取れます。
加えて、目についたのが7.23%の上昇となったファーストリテイリング。前日に、5月の国内ユニクロ売上が3.1%と堅調に伸びたことが背景にあるようですが、客数が6.9%と高い伸びを見せたことが大きかったと見ています。1社でマーケットを37円程度引き上げました。今日のマーケット全体の12%弱に達します。
アジア市場は、上海を除いて上げています。インドネシア、シンガポール、台湾が2%を上回る上昇率となっています。上海は、相変わらず不動産融資規制懸念が消えていないようです。新規融資が減少する可能性が高いということで、午後に入って急速に下げた動きが気になりました。
欧州市場も、オーストリアを除いて上昇しています。イタリア、フランス、ノルウェーが2%超上げています。
このような展開を背景に、GLOBEXでは、ダウ(+38ドル)、ナスダック(+4.75%)とも堅調に推移しています。ただし、上げ幅は縮小傾向です。
今日は、週間の新規失業保険申請件数、5月のADP社による全国雇用者数統計、1-3月の労働生産性、5月のISM非製造業景況指数、そして4月の製造業受注指数と経済指標が立て続けに出てきます。
明日のマーケットの見通し
米国株式市場は、米株先物の動きが多少上げ幅を縮めていることや、これから大量の経済指標が続くため、予断は許しませんが、堅調さは維持できると、現時点では、考えています。
したがって、円安基調に大きな変化がなければ、明日の日経平均株価の寄り付きは高そうだと期待しています。
ザラバで今日のような円安への振れが続くかどうかが読みにくいため、現時点では、小動きでの推移と考えています。
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