現在の日経平均株価は軟調気味な推移です。想定より多少弱めという印象ですが、ユーロ円が思ったよりユーロ安方向に振れたことが背景と考えます。いずれにせよ、想定と大きな乖離ではないという感じです。
ところで、昨日発表された4月の鉱工業生産動向を出荷在庫バランスで見てみたいと思います。気になるシグナルが出ています。(「4月の鉱工業生産動向について」)
まず生産の動きから。2009年2月の-38.59で底を打って、上昇を続けてきたのですが、2010年の+31.78をピークに下落局面に入ってきたようです。
次に、鉱工業の出荷在庫バランス。数量ベースの出荷の変化率から在庫の変化率を差し引いて算出する景気指標です。詳細は「在庫循環概念図」をご参照ください。
2009年2月の-35.02を大底に上昇を続けた出荷在庫バランスは、2010年2月をピークに下落し始めたようです。
景気循環面から見る限り、株式市場は昨年からの急上昇の反動による下落が想定されていました。ところが、現在は、景気循環とは関係のない外的要因(欧州の財政問題など)によって下げています。そのあたりを、どのように考えるのか? それを何回かに分けて考えてみたいと思います。
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