インダストリアル機器の黒字化のシナリオが明確になることが必要
<株価の下値不安は少なそう>
現在の株価は、前期実績PBRが0.7倍台。予想配当利回りも4%近い水準であり、業績も回復基調にあることを考慮すれば、ここからのダウンサイドリスクは少ないとみる。ただ、株価の本格上昇にはインダストリアル機器(釘打機、コンクリートツール、住環境機器等)の黒字化のシナリオがより明確になることが条件との従来見方は不変。
<前期のオフィスは高い営業利益率を確保>
10/3期業績は、前の期比19%減収、64%の営業減益。オフィス機器は2桁減収ながら22%台の営業利益率を確保し、底堅さを見せた一方、インダストリアル機器は国内や欧米の住宅市場低迷を受けて、21%減収、営業赤字も27億円と前の期から16億円悪化した。
<インダストリアルの今期計画は意欲的>
今11/3期のインダストリアル機器では構造改革効果は期待できるが、9%増収計画はやや意欲的と考えられ、同部門の赤字は10数億円残るとTIWでは予想。一方、オフィス機器ではオートステープラの会社計画にはやや保守的な部分もある。加えて、針やラベル等の消耗品は堅調に伸びると見て、TIWではオフィス機器の営業利益は若干上乗せ余地があると考える。但し、インダストリアル機器の下振れを吸収するには至らず、全体で営業利益は3億円強未達をTIWでは予想。(服部 隆生)
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コンテンツ提供元 : 株式会社TIW http://www.tiw.jp/
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