ラクティーさんのブログ

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僕と彼女の2乗 第2章④ 「 取りあい 」

~第8話~「 喧嘩 」※ エピローグが自分で確認するのも長いので分けました。話は同じですm(_ _)m彼女と、ご飯を食べる約束当日。仕事帰りの僕はスーツのままで約束場所の恵比寿へ向かう。学生の時、一緒に散歩をしていて「こんなお店いつか行ってみたいね」といっていたおしゃれで少し高めのバーだった。こんな勇気を持てたのも、「ウサギ」のおかげだ、感謝している。「少し遅れるかも・・・」約束から10分遅れて彼女は・・・。彼女はスーツでビシッとした出で立ちで現れた。「久々だね」「そうだね」「じゃあ、一緒にご飯を食べにいきましょうか、お嬢さん」普段どおりの会話だった。必然と心は穏やかだった。彼女に対してまだ「好き」という気持ちはあった。「彼氏から奪還したる!ハッキリしてやる!!」そんな思いと「ウサギ」の言葉が不安な僕を支えていた。・・・・彼女とは色々話した。まだ、僕のことは好きでいて、自分でもどうしていいか分からないことも聞けた。お店を出た後、僕は、彼女に改めて聞く。「俺のこと、好き?」「好きだよ、でも・・・あたしにはどうしたらいいか」「ずっと一緒にいろよ、絶対幸せにするから!」彼女を抱きしめながら、そんな歯の浮いた台詞を吐いていたと思う。彼女は、泣きながら、「ありがと」という。彼女にもキスをする。プルルルル・・・彼女に着信が入る。新しい、彼だ。ここに来るという。・・・というかもう来ていた。。。彼女が別れたばっかの元彼とご飯2人で行くと聞き、心配して車で迎えにきたのである。憎き色々言ってやりたい恋敵に向かって、僕は「入ってすぐの新卒に手出すとか犯罪だろ!」とか「お前の会社の倫理性疑うわ、告発してやろうか?」とか3~4つぐらい年上で社会的地位が上の彼に対して、暴言でまくし立てた。しかし、彼は大人だった。「ゴメン」と僕に対して頭を下げるばかりだった。彼女のことを当たり前のように、名前で呼び捨てで呼ぶ姿と自分は勝利者だというような感じに僕の中で何かがはじける。プチッ!「見下してんじゃねぇよ!立場利用して、人の彼女に手出して何大人ぶってんだよ!!」胸ぐらをつかんで、半分殴りかけたその時、「やめて!!!!」彼女が割って間に入った。・・・・結局、話し合いの決着は、着かなかった。ただ、その場の試合と勝負は決まっていた。僕は、その場の口喧嘩の試合に勝てて、彼女を取り返すという勝負には負けた。彼女のすぐ近くに入れなかった僕がすぐ近くにいる彼に勝てるはずもなかった。後から彼女から聞く。「何でうちら別れたんだろうね?」「ラクティーいなくて、寂しかったんだよ・・・」と。人の心は本当に弱いものである。どんなに好きでも、どんなに想っていても、顔が好みで、近くに優しく自分を想ってくれる人がいれば一度は考えてしまうもの。そんなことを思った瞬間だった。
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