【ヤクルト本社 】引き続きBOP関連銘柄として注目する

TIW藤根 靖晃さん
TIW藤根 靖晃さん
引き続きBOP関連銘柄として注目する

<海外ヤクルト販売の成長力は大きい>
株価は3月下旬以降、下落基調にある。年明け1-3月の海外ヤクルト販売の鈍化が嫌気されたことに加え、ここにきての相場全般の軟調が背景にある。しかし TIWでは、直近の株価水準は明らかに評価不足であり、早晩上向きに転じると予想する。これは、(1)11/3期は売上・利益ともに続伸見込みで最終的に計画を上回る公算、(2)海外ヤクルト販売の高成長力を武器に長いスパンでの業績拡大が可能、と考えるからである。TIWでは、同社を我が国企業では数少ない世界の低所得者層に対するBOP(ベース・オブ・ピラミッド)ビジネスの成功企業と捉えている。
<10/3期は2桁営業増益を達成>
10/3期は、売上高2,906億円(前期比1%減)、営業利益189億円(同13%増)となった。利益面では、為替のマイナス影響(営業利益で▲38億円)はあったが、国内のコスト削減とアジア(とくに中国とインドネシア)の収益力改善が寄与した。国別の販売本数(1-12月)は、中国が前年比36%増、インドネシアが同28%増と高い伸びが続いた。なお、中国は2002年の進出後初めて10億円を上回る利益を計上した。
<ミルミルの出足好調>
同社は10/3期を前期比4%増収、8%営業増益で計画。TIWでは、やや堅めの計画と考える。この理由として、(1)海外、とくにアジア・オセアニアの営業利益計画(10/3期+71%→11/3期予+12%)と保守的、(2)3月に復活発売したビフィズス菌飲料ミルミルが計画比2倍超の販売ペースとなっている、の2点が挙げられる。なお、1-3月期の海外販売の鈍化は中国の天候要因が大きく、一時的と見られる。リスク要因は、新興国通貨に対する円高、カントリーリスク、など。(西村 尚純)
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