ポイント
為替に振り回された一日でした。227円弱の下げ幅のうち、CMEの日経先物価格を反映した寄り付きが133円、残り94円がザラバで一段と進んだ円高の影響と、国内の様々な要因です。ということは、話題となっていた銀行の持ち合い解消表明などの影響は意外に大きくなかったようです。そして、問題の為替ですが大引け後から円安方向へ戻る動きを見せており、欧州マーケットは堅調です。米株先物は軟調気味なのですが、まず平穏な動きです。ということで、明日の日経平均株価に期待が持てそうです。
マーケットの動向
133円安で寄り付いた日経平均株価は、ザラバで反発らしい反発を見せないまま、226.75円、2.17%安で大引けとなりました。寄り付きから94円ほど下げたことになります。
先週金曜日のCME日経先物価格(円ベース)は10,300円でしたから、寄り付き価格がそれを30円程度高かったのは、コンセンサスを上回った3月の機械受注統計のためと見ています。
ザラバの下落分である94円のかなりの部分は、マーケット開始と同時に一段と進んだ円高の影響によると見られます。
となると、マーケットで話題となった銀行による持ち合い解消の表明などの国内要因による影響の部分は意外なほど小さかったように見えます。
アジア市場は下げました。上海、韓国、台湾、香港の下落の大きさが目立ちます。特に、温家宝首相による住宅価格抑制方針の表明や、国家発展改革委員会の引き締め強化への懸念に揺れる上海が5.07%の急落を見せたことが注目されます。
対照的に、欧州市場は上げ優勢です。ベルギー、ノルウェーを除いて上げています。ただし、上げ幅は比較的に小さく、スタート時よりも勢いは衰えつつありますので、油断はできないようです。
GLOBEXでは、ダウ(-21ドル)、ナスダック(-4.0ポイント)ともに下げています。先ほどまでは僅かですが上げていましたので、多少気懸りな動きです。
今日は、5月のニューヨーク連銀製造業景気指数、3月の対米証券投資、5月のNAHB住宅市場指数と経済指標の発表が続きます。決算はGMとレーウェ。GMはほぼ3年ぶりの四半期利益の計上、レーウェはコンセンサスを上回る内容でした。
明日のマーケットの見通し
今日の大引け後に円安への振れが鮮明になっています。ユーロ円については既に述べましたが、ドル円はさらに鮮明な動きです。
欧州や、米国がこのまま平穏な展開であれば、明日の日経平均株価に期待が持てそうです。
現在、CMEの日経平均先物価格(円ベース)は10,290円と、今日の日経平均株価の終値を55円程度上回って推移しています。
「人気ブログランキング」に参加しています。記事がお役に立ちましたら、下のバナーをワン・クリックお願いいたします。大きな励みになります。
本文中で使用しているデータやグラフ類は主に次の各社の公表しているものにお世話になっております。経済産業省、内閣府、日本銀行、東京証券取引所、CME GROUP、CBOE,CNN MONEY、MSN MONEY、アット・ニフティ・ファイナンス、Yahoo!ファイナンス、サーチナ、外為どっとコム