ポイント
大幅高とはいえ、上昇の8割弱は寄り付き価格の上昇によるものでした。ザラバは小動きという印象です。しかも、ザラバの上昇の大部分は、後場の開始から1時間ほどの間の動きでした。円安とアジア市場の上昇が牽引したと見られます。大引け以降は急速に円高に振れていますので、明日のマーケットは警戒が必要です。
今日のマーケット動向
米国株式市場の上昇を背景に、大幅な上昇となったCMEの日経平均先物価格を僅かに下回る寄り付きでした。ザラバは堅調ではありましたが、大きな動きはなく、僅かに後場開始後1時間程度の間に90円弱の上昇が見られた程度でした。
したがって、226.52円、2.18%の大幅高ではありましたが、その8割ほどは寄り付き価格の上昇によるもの、残りの2割が後場の動きということになります。
その後場の上昇は、円安とアジア市場の上昇によるものであったと見ています。
上海市場が10時半まで下落を続けた後、急速に回復に転じており、この動きが後場の日経平均株価を押し上げました。
3.36%の大幅高となった日立建機のザラバの動きを見ると、後場の動きが上海のインパクトを物語っているようです。
アジア市場は、2.06%の大幅高となった上海をはじめ、おおむね上昇しています。台湾が2.21%上昇し、韓国、香港、インドネシアが1%を上回る上昇率となっています。
一方、欧州市場はマチマチです。ドイツ、スイス、オーストリア、ノルウェーが上げ、フランス、ベルギー、イタリアなどが下げています。気になるイタリア(-0.76%)、ポルトガル(-0.73%)、ギリシャ(-0.75%)が揃って同じような下落率になっています。
米国市場はすでに開いています。ダウ(-45ドル)、ナスダック(-8ポイント)ともに下げています。対ドルでユーロが下げており、欧州の財政問題への懸念が背景にあるようです。
週間ベースの新規失業保険申請件数はコンセンサス通りでした。前日引け後に好決算を発表したシスコが3.7%と大きく下げています。
明日のマーケットは?
米国株式市場の基調が弱そうです。
加えて、今日のザラバの上昇を支えた円安ですが、大引け後に大きく逆転しています。特に対ユーロで円が大幅に高くなっていることが明日もマーケットには重石になりそうです。
対ユーロほどではありませんが、対ドルでも円高が進んでおり、気懸りな展開です。
ということで、明日の日経平均株価は要警戒です。
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