ポイント
欧州と中国のダブルパンチで日経平均株価が急落しました。昨年3月30日以来の大幅な下げ幅です。欧州が小康状態に転じたことから、明日は日経平均株価が多少の反発を見せる可能性もありそうですが、油断の出来ない状況が続きそうです。
今日のマーケット動向
209円安で寄り付いた日経平均株価は、すぐに350円近くまで下げ幅を拡大して、底値を這うような推移のまま、361.71円、3.27%の大幅安で大引けとなりました。
大型連休の間に、ダウ平均株価が欧州問題を背景に累積で299.2ドル下げていたことが、下落幅を大きなものにしました。
意外であったのは中国の影響です。上海総合指数はスタートから下げ続け、4.11%の大幅下落となりました。ところが、日経平均株価は寄り付き直後に急落した後はほぼ横ばいでした。したがって、株価の動きからは上海の影響が読み取れません。
おそらく、ユーロの下げ止まりによるプラス効果が、上海市場の下落というマイナス効果を打ち消したのだろうと推測しています。
いずれにしても、厳しい展開の一日でした。
アジア市場は、金融引き締めの不安に揺れる上海をはじめとして全体に下げ基調です。韓国(-1.98%)、台湾(-1.53%)、インドネシア(-1.25%)などの下落が目立ちます。
対照的に、欧州市場マチマチです。比較的に小幅の動きで、小康状態という印象です。ギリシャ(+0.97%)、ポルトガル(+1.34%)、スペイン(+0.04%)など注目市場がプラスで推移しています。もっとも、スペインが上げ幅を縮めています。
GLOBEXでは、ダウ(-8ドル)、ナスダック(-3ポイント)とも若干の下げとなっています。プラスからマイナスに転じてきました。
今日は、週間ベースの新規失業保険申請件数、1-3月の労働生産性速報値、4月の小売既存店売上高などの指標が発表されます。さらに、バーナンキFRB議長のシカゴでの講演、ガイトナー財務長官の議会金融危機調査委員会での証言が予定されています。
明日のマーケットの見通し
GLOBEXの米株先物が多少軟調なことが気になるのですが、欧州が比較的に落ち着いていることから、ダウ平均株価が大幅に下落する可能性は小さいと見ています。
明日の日経平均株価は小動きか、場合によっては反発も見られそうです。
しかしながら、欧州が予断を許さない状況にあることに変化はありませんから、仮に反発があったとしても限定的にとどまると考えています。
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