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トキ捨てた卵は無精卵の可能性
佐渡市で自然に放され、初めての繁殖が期待されていたつがいのトキが29日巣に残っていた最後の卵を
捨てましたが、環境省は卵は無精卵だった可能性が高いという見方を示しました。
佐渡市で自然に放されて、初めての繁殖が期待されていたつがいのトキが29日夕方最後の卵1つを巣の外に
捨てたことから今回、このつがいでのふ化には結びつきませんでした。
環境省では、トキが捨てた卵を回収し、報道関係者に公開しました。
卵は大きさが横4点5センチ、縦6点1センチで通常のトキの卵よりやや大きくけさ、獣医師が調べた結果
殻の内側に血管が付着していないことから、無精卵の可能性が高いということです。
佐渡トキ保護センターによりますとこれまでのトキの人工飼育での繁殖実績によりますと有精卵の割合は
産卵した卵のうち5割から6割しかなく、環境省の笹渕紘平自然保護官は、
「飼育下のトキでもふ化できない卵が産まれるので野生でもしかたのないことと受け止めている」 と話しています。
佐渡では今回のつがいのほかにも卵を抱いているとみられるつがいがいて、来月10日ごろにも、ふ化する見通しであることから環境省では当面はこのつがいでの繁殖に期待したいとしています。
これについて笹渕自然保護官は
「今後も、トキにストレスを与えないよう観察を続けていきたい」 と話しています。
04月30日 12時57分
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■捨てた卵は無性卵の可能性
佐渡で自然に放され、初めて繁殖が期待されたトキのペアは 29日、最後の卵を巣から捨て、初のひな誕生の
希望は叶いませんでした。
30日にその卵を専門家が調べ、無精卵だった可能性が高かったことがわかりました。
およそ半分が欠け、中身のない卵の殻。 29日メスのトキが巣から捨てたものとみられています。
このペアは産んだ卵3個を29日ですべて捨てました。 いずれも受精しなかった無精卵か、産卵後すぐに
成長がとまってしまった卵とみられています。
こうしたケースは鳥類ではそれほど珍しいことではないと専門家は指摘します。
ひなが無事生まれれば34年ぶりのことだっただけに、地元の人たちは落胆の色を隠せません。
環境省は30日、今回卵を捨てたペアのほかに 別の3組のトキのペアが佐渡島内で産卵し、今も卵を
あたためていると発表しました。
早ければ5月9日にふ化するとみられています。 放鳥トキ二世の誕生はかなうのか・・
環境省は今後も慎重に観察を続けていく方針です。
(30日 20:20)<BSN>
ニュース映像は こちらで ご覧いただけます
http://www.ohbsntv.com/news/2.html
( 月曜日 5/3 の 午後6時までなら ご覧になれます )