中国の漢書にある「百聞不如一見」は誰もが知っている
「百聞は一見に如かず」という格言です。人から何度も聞
くよりも、一度実際に自分の目で見るほうが素早く正確に
理解できるということを言っていますが、この言葉には続
きがあります。
「百聞不如一見、百見不如一考、百考不如一行」
一見することで表面上は事実を捉えたようでありましても、
深い部分では理解していないケースが多々あります。漠然と
見ただけでは本当の意味での理解は難しく、そのことについ
て考えてみる必要があるとしています。
さらに、いくら考えても行動に移さなければ何事も成さず、
行動することによって知りえる事も多々あり、行動によって
初めて価値を生ずるというところまで言及しています。
「案ずるより産むが易し」という言葉もありますが、考え
と実践とでは大きく違ったというのもよくある話です。百考
して効率的かつ効果的なやり方で行動に移すというのが最も
理想的で、考えてばかりでは前に進まないばかりか害になる
可能性さえあります。
「・・百見不如一考、百考不如一行」の言葉は 正しく理
解し、十分に考えをめぐらせ、その上で行動してみることが
重要であるということを教えてくれます。