ポイント
為替に振り回された一日でした。この神経質な展開がしばらく続くかもしれません。今日の米国株式市場は軟調気味な推移が予想されますが、引け後のインテルの決算で基調が一変する可能性もありますので、目が離せません。
今日のマーケット動向
48円安で寄り付いた日経平均株価は、ザラバで一段と値を崩し、後場が開始して間もなく163円まで下げ幅を拡大しました。その後多少戻したのですが、90.67円、0.81%のかなり大幅な下落で終えています。
寄り付き数分前から、突然ユーロ円が円高方向に振れ始め、同時に日経平均先物の気配値が下げ始めました。その後円高は一段と加速して、ピークとなった1時前に、日経平均株価も今日のボトムをつけています。
その後は多少円安方向に揺り戻され、大引け後になると一気に円安へ振れ、寄り付き前の水準となりました。株式市場をめがけて意図的に円高が演出されたようにも見ることができそうな興味深い展開でした。
ドル円もほとんど同じような展開を見せています。
円高の背景には、中国の通貨問題や金融引き締め懸念、日銀の景気に対する強気の見方などがあると見られますので、決して意外であるとは言えないのですが、大引け後にきれいに寄り付き前の水準に戻ったのには意外感があります。
アジア市場はマチマチですが、下げている市場の数が上回っています。ただし、通貨切り上げと金融引き締めに揺れているはずの上海が1.02%と比較的に大きく上げています。その他では韓国とインドネシアが上昇していますが、上昇率は僅かです。
欧州市は下げ基調ですが、スペインが0.3%程度上げているのが目を引きます。
GLOBEXでは、ダウ(-21ドル)、ナスダック(-4.75ポイント)ともに軟調な推移です。下げ幅に大きな変化は見られません。
前日引け後に発表されたアルコアの決算が、ほぼコンセンサスに近いものであったにもかかわらず、時間外取引で2.2%下落したことがかなり影響していると見られます。景気回復の局面で、マーケットは意外な上振れを期待していたようです。
今日は2月の貿易統計と3月の輸出入価格が発表される予定です。
明日のマーケットの見通し
為替変動に対する神経質な展開が続きそうです。
今日の米国株式市場の基調は弱そうですので、明日の日経平均株価に重石となりそうな様子です。
ただし、引け後にインテルの決算が待っています。一株当たり利益が39セントと、前年同期の11セントを大きく上回るというのがコンセンサスです。もし、それ以上の決算内容で、時間外の株価が上昇するようなことがあれば、日本市場にもかなりのインパクトがありそうです。
明日は、3月の企業物価指数の発表の他、イオン、ローソン、良品計画など56社の決算発表が予定されています。
というわけで、明日の日経平均株価は基本的には軟調気味な推移を想定しているのですが、これから出てくるニュース次第で大きく変化する可能性が大きいようです。
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