ポイント
「行って来い」のマーケットでした。前日の米国株式市場と同様に銀行株が下支えとなりました。力強さこそないものの、底堅さは感じられました。ただし、ダウ平均先物価格が現在までのところ軟調気味に推移しているのが、明日の日経平均株価にとって若干気懸りです。
今日のマーケット動向
13円高で寄り付いた日経平均株価は、前場で多少の調整色を見せたのですが、すぐに持ち直して、後場開始直後には68円まで上げ幅を拡大しました。しかし、その後は再び下落基調に転じて、10.51円、0.09%の小幅高で大引けを迎えています。寄り付きと大引けの価格差は僅かに3.5円程度にとどまりました。
前日のダウ平均株価がわずかに反落したとは言え、FOMCの低金利政策継続が好感されて銀行株が堅調であったことが、日本の銀行株にも好影響を及ぼしたようです。
加えて、日銀の金融政策決定会合でも低金利政策の維持が確認されたことから、銀行株は後場に入って一段と堅調さを増しています。三菱UFJフィナンシャルグループの株価が2.65%の上昇となりました。
この銀行株の堅調さが、前日に引き続いて見られた利益確定の動きで軟調な地合いであったマーケットを下支えたようです。
個人的な印象ですが、ファーストリテイリングのザラバの動きが、マーケットにかなり影響したような気がします。
ドル円は、マーケット開始と同時に、かなり大きく円安方向に振れたのですが、あまり大きな影響はなかったようです。マーケットはすでにかなりの円安まで織り込んでしまっているようです。
アジア市場は上げが優勢です。清明節明けの香港が1.82%の大幅高となったのは例外としても、全体に堅調な展開でした。だだし、中国人民銀行が中銀手形の発行で余剰資金の吸い上げを図るという報道で、上海が0.33%下げています。
欧州はマチマチですが、ベルギーとスペインの上げが多少目立つほかは、各市場とも小動きです。
GLOBEXでは、ダウ(-24ドル)、ナスダック(-4ポイント)ともに軟調です。僅かですが下げ幅が拡大しています。
今日は2月の消費者信用残高が発表される予定です。また、GMの決算にマーケットの注目が集まっているようです。
明日の見通し
GLOBEXの動きを見る限り、米国株式市場は多少軟調気味な展開が予想されます。大きく基調を変えるような経済指標や決算はありません。
したがって、明日の日経平均株価の寄り付きへの米国株式市場の影響は多少マイナスぎみではないかと見ています。
ただし、2月の国際収支統計と機械受注、3月の景気ウォッチャー調査、4月の金融経済月報など、重要な経済指標が続きます。
さらに、セブン&アイH、ファーストリテイリング、ユニー、ファミリーマート、久光製薬、エヌ・ピー・シーなど29社の決算発表も目が離せません。
ということで、予測が難しいのですが、とりあえず、小幅安の寄り付きで小動きのザラバ推移と考えています。
日経平均株価の日足推移をみると、5日移動平均線上に踏みとどまっていますので、トレンドは崩れていないと現在は見ています。あすも線上にとどまれるかどうかに注目しています。
「人気ブログランキング」に参加しています。記事がお役に立ちましたら、下のバナーをワン・クリックお願いいたします。大きな励みになります。
本文中で使用しているデータやグラフ類は主に次の各社の公表しているものにお世話になっております。経済産業省、内閣府、日本銀行、東京証券取引所、CME GROUP、CBOE,CNN MONEY、MSN MONEY、アット・ニフティ・ファイナンス、Yahoo!ファイナンス、サーチナ、外為どっとコム