米国の指標に本格的な警戒シグナルが点灯してしまったようです。日米の株式市場の連動性が非常に高いことから、注目しておく必要があります。
リーマン・ショック後の混乱期のさなか、2008年11月の真っ先に底を打って、その後も一貫して上昇を続けてきた米国のハイテク指標の下落が鮮明になりました。
ハイテク指標とは「コンピュータ及び周辺機器」の在庫循環モメンタム。出荷金額の増減率から在庫金額の増減率を差し引いた指標です。
この指標が下落するということは、出荷の勢いが落ちるか、在庫の積み上がることを意味しています。事実、図が示すように、細い実践の出荷の勢いが落ちて、点線の在庫が上昇しています。
これまで、この指標に連動するようにナスダックも上昇を続け、米国株式市場を牽引してきましたが、おそらく株価も早晩指標の動きに合わせて下降に転ずる可能性が高いように思います。
この影響が大きいせいか、3月31日に米国商務省が発表した2月の出荷・在庫・受注統計によって作成した全製造業在庫循環モメンタムも僅かに下降に転じました。
長期のデータでみれば、頭打ちになることは時間の問題であったのですが、いよいよその兆しが鮮明になったということなのだと思います。
日本株への影響はかなり直接的で大きなものになることが懸念されます。
ただし、株価への影響は多少の時間差がありますので、すぐに下落を始めるというわけではなさそうです。しかし、マーケットに強気のコンセンサスが強まるようなことがあれば、警戒度を高める必要がありそうです。
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