ポイント
後場に入ってマーケットの上昇に弾みがつきました。第一生命保険の初値が公募価格を上回ったことがセンチメントを明るくしたと指摘されています。問題はこれからです。2月の第2週から週ベースで連騰を続けているマーケットの基調を崩すだけの明確な要因が見えてこないため、少なくとも株価が5日移動平均線の上にある間は、基本的には上昇基調を前提に臨む必要があると考えています。
今日のマーケット動向
米国株式市場の調整にもかかわらず、88円高で寄り付いた日経平均株価は、前場では50円程度の狭い値幅の往復にとどまっていました。ところが、後場になると上昇に勢いがつき、154.46円、1.39%で終えました。
注目された日銀短観はおおむねコンセンサスどおりでしたが、大企業非製造業の業況判断や先行き見通しが予想に比べて改善したことが限定的ではありましたが、マーケットに好感されたようです。
後場になって上げに弾みがついたのは、第一生命保険の上場初値が公募価格を14%上回った事が大きく影響したようです。加えて、アジア市場が好調な推移となったこと、対ドル円レートが円安に振れたことなどが、マーケットを押し上げました。
前場では幾分円高方向へ振れたドル円が午後になって円安方向に戻したため、マーケットへの貢献度の高い輸出関連ハイテク株が上昇しました。京セラが3.07%上昇しましたが、午後に入っての好調な動きが印象的です。
アジア市場は上げています。シンガポール、インドネシア、韓国、香港などが、日経平均株価の上昇率を上回っています。
欧州も上げです。フランス、オランダ、スウェーデンが1%を越える上昇率を見せています。
GLOBEXでは、ダウ(+51ドル)、ナスダック(+5.50)ともに好調な推移です。ナスダックが多少上げ幅を拡大していますが、ダウは安定的です。
今日は週間ベースの新規失業保険申請件数、2月の建設支出、そして3月のISM製造業景況指数の発表が予定されています。ISMは57と、前月の56.5から改善するというのがコンセンサスです。
明日の見通し
現時点では、堅調な米国の株式市場を前提に、高めの寄り付きと堅調なザラバを予想しています。
ダウ平均株価は、日経平均株価よりも早く昨年来高値を抜き、高値警戒感が指摘される中で、高値更新を続けてきました。
日経平均株価は、このダウ平均株価に一歩遅れて、昨年来高値を抜いてきたわけですが、しばらくダウの後追いとなるかもしれません。
現在の上昇トレンドを崩すだけの要因が明確ではないために、個人的には、5日移動平均線の上に株価がある間は、上昇を前提に見ていこうと考えています。
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