月の満ち欠けを基準にしている旧暦(太陰暦)では、
新月から新しい月が始まり、満月は十五日にあたります。
昨夜は満月(旧暦二月十五日)でしたが、満月や新月の
頃というのは、月の引力の影響で潮の干満の差の大きい
「大潮」の時期で、潮干狩りに適しています。
潮干狩りがこの時期に盛んになるのは、外遊びするの
に程よい気候ということもありますが、上巳の節句(旧
暦三月三日)に、穢れを清めるための磯遊びが行われて
いたことに関係しています。また、潮干狩りには潮が大
きく引いた干潮が適しており、3月から5月にかけての
大潮が1年を通じてもっとも引きが強いと言われている
からです。
ちなみに「大潮」とは潮の満ち引きの差が大きいこと
を意味し、小さいときを「小潮」、その中間くらいを
「中潮」と言います。新月や満月の前後数日間が大潮、
つまり旧暦の1日、15日前後が大潮で、大潮、中潮、
小潮、そして長潮(干満がゆるやかで長く続くように見
える小潮末期)、若潮(長潮の翌日で、大潮に向かって
干満の差がしだいに大きくなってゆきます)はおよそ2
週間でひと巡りします。
春を迎え、あたかかくなった一日を、海浜で過ごす風
習は全国的に見られるそうです。潮が引き、干潟に残る
忘れ汐(干潟に残った海水)。そこにカニや小魚をみつ
けた磯遊び。
暖かい日には子供と戯れたいものです。