業績の回復は12/3期以降との見方には変わりない
<現時点の株価は妥当な水準と考える>
株価は妥当な水準にあり、上値は限定的と考える。その理由は、(1)11/3期業績回復は大幅改善となる予想だが従来の利益水準からは低位である、(2)主力製品の一つである高純度イソフタル酸の回復が11/3期も不透明、(3)中長期的に成長製品に乏しいとみている、などによる。同社は国内メタノールの約50%を扱うというポジションが評価される面もあろうが、現状では中長期的に期待できる新製品に乏しく業績は既存製品の回復、メタノールの市況動向によるところが大きい。
<10/3期業績は会社計画線上の着地となろう>
会社側10/3期業績予想は売上高3,900億円(前期比13%減)、営業利益10億円(前の期は31億円の赤字)。TIWでは利益面で会社計画をやや上回るとみていたが、フラットパネルディスプレイ向けのポリカーボネート樹脂、BT材は比較的堅調で会社計画は上回っている模様だが高純度イソフタル酸(PETボトルの凝固速度コントロール剤や塗料原料)の業績悪化と相殺される形で会社計画線上に着地しそうだ。足元ではメタノールが300ドル/トン程度。やや高値の推移であるが現時点の推移では11/3期の持分法損益は120億円程度が見込まれそうだ。(高橋 俊郎)
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