斎藤正章氏のシステムの改善点を探る。
個人的なメモ書きみいたな物なので、興味が無い人はブラウザバックの方向で。
今回は個別の悪材料対処に関して。
斎藤正章氏のシステムの細かい所は、ここに乗せちゃうと著作権とかに引っかかるので氏の書籍を読んでもらうなどして。(正直ググってもかなりの部分は分かると思いますけど)
シミュレーションする際に本来のシステムと違う点は…
1.株価が目標値に達しない時の手仕舞いは暦で60日後だがイザナミは営業日換算なので1ヶ月22日とみなし44日でシミュレーション
2.対象の市場は、東証の1部、2部、新興市場(ジャスダック、マザーズ、ヘラクレス)のみ。残念ながら大証と地方市場は入らず。
3.シミュレーション期間は2000年1月4日から、2010年3月26日まで。
後、これはルールと少々違いますが、売買当日がストップ安、ストップ高で買えない場合はシミュレーションで考慮に入れています。
では氏が書籍で公表している本来のシステムのパフォーマンスを。
総バックテスト銘柄数 4625
取引成立銘柄数(率) 3151 (68.13%)
総取引回数 10338回
1銘柄あたりの平均取引回数 3.28回
銘柄保有期間総合計 166168日
平均保有期間 16.07日
最大保有期間 48日
最小保有期間 1日
勝率 79.09%
利益取引数 8176
損失取引数 2162
平均利益(率) 16.28%
平均損失(率) 28.84%
ペイオフレシオ(率) 0.56倍
利益の標準偏差 10.57%
損失の標準偏差 21.96%
期待値 6.84%
で、個別の悪材料対処ですが基本的に氏のシステムは25日の移動平均乖離率と5日の移動平均乖離率で下げを判定している訳ですが。
これは自分が、こう理解しているって話ですが25日の方で株の底値に近付いている物を探って、5日の方で特に最近急落しているものを絞り込む(急落している株の反発狙い)って感じですよね。
この際に、もしも判定日に急に悪材料が入ってストップ安の株を弾いたらどうなるかと言うのが今回の実験の趣旨です。
株が下がる要因は何らかの原因で不人気になっているって事ですが、それにストップ安になる程の悪材料が来たらどうなるのかなぁと。
総バックテスト銘柄数 4625
取引成立銘柄数(率) 3028 (65.47%)
総取引回数 9195回
1銘柄あたりの平均取引回数 3.04回
銘柄保有期間総合計 146293日
平均保有期間 15.91日
最大保有期間 47日
最小保有期間 1日
勝率 79.63%
利益取引数 7322
損失取引数 1873
平均利益(率) 16.30%
平均損失(率) 28.32%
ペイオフレシオ(率) 0.58倍
利益の標準偏差 10.20%
損失の標準偏差 21.35%
期待値 7.21%
この様に勝率、期待値とも向上しています。
ちなみに終値がストップ安では無く、安値がストップ安で判定させました。
どちらもパフォーマンスは向上しますが、安値がストップ安の方がより向上していましたので。
…で以下、調子に乗って、判定日の前日の方がストップ安(安値)だったら…
総バックテスト銘柄数 4625
取引成立銘柄数(率) 3091 (66.83%)
総取引回数 9674回
1銘柄あたりの平均取引回数 3.13回
銘柄保有期間総合計 151299日
平均保有期間 15.64日
最大保有期間 46日
最小保有期間 1日
勝率 80.05%
利益取引数 7744
損失取引数 1930
平均利益(率) 16.35%
平均損失(率) 28.59%
ペイオフレシオ(率) 0.57倍
利益の標準偏差 10.63%
損失の標準偏差 22.08%
期待値 7.39%
何故か更にパフォーマンスが向上してますね。(苦笑)
…では、更に1日進めて判定日の前々日では?
総バックテスト銘柄数 4625
取引成立銘柄数(率) 3122 (67.50%)
総取引回数 10004回
1銘柄あたりの平均取引回数 3.20回
銘柄保有期間総合計 158192日
平均保有期間 15.81日
最大保有期間 54日
最小保有期間 1日
勝率 79.66%
利益取引数 7969
損失取引数 2035
平均利益(率) 16.30%
平均損失(率) 28.87%
ペイオフレシオ(率) 0.56倍
利益の標準偏差 10.58%
損失の標準偏差 22.02%
期待値 7.11%
当日、前日に比べてれば落ちるものの、氏の本来のシステムと比べると、まだ期待値と勝率は向上しています。
まぁ、これ以上は無理と思いますが前々々日では?
総バックテスト銘柄数 4625
取引成立銘柄数(率) 3134 (67.76%)
総取引回数 10156回
1銘柄あたりの平均取引回数 3.24回
銘柄保有期間総合計 161248日
平均保有期間 15.88日
最大保有期間 48日
最小保有期間 1日
勝率 79.44%
利益取引数 8068
損失取引数 2088
平均利益(率) 16.32%
平均損失(率) 28.91%
ペイオフレシオ(率) 0.56倍
利益の標準偏差 10.58%
損失の標準偏差 21.99%
期待値 7.02%
…まだ、微妙に向上してますね。
…実の所、流石に1日毎の検証は鬱陶しくなってきたので結論を先に書くと安値がストップ安の株を弾くと結構先までパフォーマンスは向上する様です。
(…俗に言う銘柄より日柄って奴ですかね?)
流石に20日より先になって来ると段々と怪しい様ですが。
例えば判定日より15日前だったら
総バックテスト銘柄数 4625
取引成立銘柄数(率) 3146 (68.02%)
総取引回数 10274回
1銘柄あたりの平均取引回数 3.27回
銘柄保有期間総合計 164899日
平均保有期間 16.05日
最大保有期間 48日
最小保有期間 1日
勝率 79.14%
利益取引数 8131
損失取引数 2143
平均利益(率) 16.30%
平均損失(率) 28.84%
ペイオフレシオ(率) 0.56倍
利益の標準偏差 10.58%
損失の標準偏差 21.93%
期待値 6.88%
…こんな感じですか。
実際、どの辺りまでを使うかは、氏のオリジナルでは無く流動性や低位株を避ける工夫をした改良版等の場合、対象の株が減る分、取引数が少ない年次だと数回の取引がなくなっただけでマネーマネジメントに多大な影響が出る場合が有るので、その辺りを考えながらの調整は必要でしょうね。
一応、氏のオリジナルより判定日+4日で計5日間の間に安値がストップ安になった株を弾くと…
総バックテスト銘柄数 4625
取引成立銘柄数(率) 2708 (58.55%)
総取引回数 6981回
1銘柄あたりの平均取引回数 2.58回
銘柄保有期間総合計 102253日
平均保有期間 14.65日
最大保有期間 46日
最小保有期間 1日
勝率 81.91%
利益取引数 5718
損失取引数 1263
平均利益(率) 16.21%
平均損失(率) 28.30%
ペイオフレシオ(率) 0.57倍
利益の標準偏差 10.23%
損失の標準偏差 21.70%
期待値 8.16%
…氏のシステムより、総取引数が、かなり減るのが分かります。
(3357取引が減りました。全体の32%強ですね)
かわりに勝率で2.82%、期待値で1.32%上がりますが。
…まぁ、このパラメータに関しては、やり過ぎ無い程度にでしょうね。
では、一旦失礼します。
PS.
ちなみに上記の改良点を導入した際、一度株を保持している最中にストップ安が起きた時、株を損切りしたらどうなるかをやってみましたが、却ってパフォーマンスは下がりました。このシステムに関しては持ってしまった際はジタバタしない方が良い様です。