米国株式市場を振り返る 3月26日

スケアクロウさん
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ポイント

 ダウ平均株価は、ザラバで一時大きく調整したのですが、すぐに持ち直して小幅高で終了しました。利益確定売りの圧力も強いにもかかわらず、下値の堅さを印象的づける展開でした。この動きを反映して、月曜日の日経平均株価は11,000円にあと一歩という寄り付きになりそうです。

米国株式市場の動向

 欧州問題の落ち着きや、予想を上回る3月のミシガン大学消費者信頼感指数を背景に、好調にスタートしたダウ平均株価は、11時半頃には上げ幅を68ドルまで拡げました。ところがその後急速に調整色を強め、1時半近くには25ドル安をつけています。しかし、すぐに落ち着きを取り戻し、9.15ドル、0.08%の小幅高で大引けを迎えました。



 調整の背景は明確ではないのですが、韓国軍の艦船が沈没したとの報道で、朝鮮半島の緊張の高まりを嫌気したとCNNではロイター社では解説しています。少なくとも、それを理由に利益確定売りが出ても不思議ではありません。

 ユーロドルの動きを見ると、マーケットのスタート直後にはギリシャ問題の一応の落着を受けて、ユーロ高ドル安が進み、ダウ平均株価を押し上げたと見られます。しかし、その後一時的にドル高への戻りが見られ、マーケットの調整と重なっています。しかも、すぐに再びドル安方向に振れた動きとマーケットの落ち着きが連動しています。つまり、為替の動きに敏感に反応したと見られます。



 対ユーロでドルが戻した時期に、VIX指数がかなり大きく上昇しています。マーケットの不安が高まったことを示唆していますので、やはり朝鮮半島の展開を危惧したのかもしれません。



 VIX指数上昇→リスク許容度低下→商品価格軟化→資源エネルギー株下落という連想でしょうが、エクソン・モービルがザラバで勢いを失いました。



 また、SOX指数(フィラデルフィア半導体指数)も下落して、テキサス・インスツルメンツが0.16%ほど下落しています。



 このような展開でしたから、小幅とはいえ上昇で終えたダウ平均株価の下値の堅さが印象的でした。

 ナスダックは下げましたが、0.1%と僅かです。ザラバで1.5%下落したオラクルが引け後に発表した決算はコンセンサスを上回っています。そのため、時間外取引では1.3%ほど戻していますので、月曜日のナスダックにはプラス要因となりそうです。

 月曜日の日経平均株価への示唆

 以上のような米国株式市場の動きを反映して、CMEの日経平均先物価格(円ベース)は10,920円となっています。現物価格の月曜日の寄り付きは1099円程度となりそうな様子です。

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