『開花宣言』





「思い出す、様々のことさくらかな」 芭蕉




 
桜の季節到来「満開の桜並木に新入生の晴れ姿」という光景が
ふと瞼を閉じると想い浮かびますが、やはり日本人の文化と心に
宿す花といえば桜かもしれません。「春のうららの・・・」で始
まるメロディーを聞きますと、誰しも幼き日の思い出が蘇り、日
頃の邪心は束の間消え失せるのではないでしょうか。

昨日、東京で桜の開花宣言がされました。3/10に開花した高知で
はすでに満開となっています。全国に50か所ある観測地点で24か
所が開花しました。
東京の見ごろは今月末あたりと言われています。

http://www.sakurazensen.com/


 この季節は、別れと出会いの人生の岐路に立ち、多くの涙を流
し、多くの出会いに感動します。いにしえより貴賎貧富の差はな
く、等しく公平に美の喜びを与え続け、それぞれの思い出と重な
り合うという人も多いかと思います。

 また、桜に感じる魅力を「一斉に咲き、一斉に散るところにあ
る」と言う人もいます。「同期の桜」の連帯感とハラハラと散る
切なさ、一晩の嵐に散る「散り際の良さ」が日本人の心情にたま
らないようです。

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