米国の医療改革法案の成立が米国株式市場を揺さぶっています。現在、GLOBEXのダウは55ドル安、ナスダックも11.25ポイントとかなり大きく下げて推移しています。ただし、下げ幅は縮小傾向で、落ち着きを取り戻しつつあるという印象はあります。
日本人には違和感のない国民皆保険なのですが、先物市場の反応を見る限り、米国では法案の成立にかなり驚いたように見えます。CBO(米国議会予算局)が、この法案導入により今後10年間に大きなコスト(9500億ドル)がかかるものの、結局は新規の収入やコスト削減で財政赤字の削減に寄与すると試算したことが、説得力を発揮したようです。
とりあえず、先物市場は落ち着きをとりもどしつつある様子ですから、これから始まるマーケットが暴落となるような事態はなさそうですが、メットライフやエトナなどの医療保険会社などの株価が低迷しそうです。
医療保険改革法案に加えて、ギリシャ問題でドイツが支援に難色を示していることの影響にも注目する必要がありそうです。
個別銘柄では、コンセンサスを下回る利益を発表したティファニーが時間外取引で4.4%ほど下げています。
このような状況から、今日の米国株式市場は停滞しそうですので、明日の日経平均株価の寄り付きも低くなりそうです。CMEの日経平均先物価格(円ベース)は10,600円となっています。
今週の日経平均株価の動向については、米国株式市場の停滞の可能性が気になっています。詳細はFXブログ「野村雅道と楽しい投資仲間達」への投稿記事「『減速』から『逆進』へ?」をご参照ください。
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