製薬会社の研究開発費はいくら？

[坂本彰さん]

四季報では、研究開発費、設備投資費
という項目があります。

将来の売上、利益につながる新商品のために
必要な費用になりますが、多ければ多いほど
利益につながるとは限りません。


世界トップレベルのトヨタの研究開発費は08年度
実績で9000億円強となっています。

売上高に対する比率では4.4％となっていますが、
この比率がとても高い業種があります。

それが製薬業界です。


業界１位、武田薬品の08年度研究開発費は4530億
でしたが売上に対する比率は何と29.4％もあります！

利益に対する比率ではありません。売上です。


続いて２位は第一三共で1845億（21.9％）、

３位　アステラス製薬　1590億（16.4％）
４位　エーザイ　1561億（19.9％）
５位　田辺三菱製薬　731億（17.6％）


となりますが、どれも売上高に対し15％以上が
研究開発費に割当られます。


その他の業種ならば、高くとも5％前後なので、
かなりの高コスト業界なのです。

しかしその一方で営業利益も高く、大手製薬会社の
ほとんどがＲＯＥ10％を超えております。

有利子負債がほとんどない会社も多く、新薬開発に
かかる費用は高くとも、それ以上に利益も大きい
業界なのだと感じますね。

http://saig.livedoor.biz/archives/1703424.html