NHK 新潟のニュース 新潟放送局2010年3月18日 21時18分更新
裁判員裁判3日目
裁判員が参加する県内で初めての裁判は、新潟地方裁判所で3日目の審理が行われ、裁判員が覚せい剤の密輸事件の被告の証言を聞きました。
県内で初めての裁判員裁判はおとといから7日間の日程で新潟地方裁判所で開かれ、裁判が始まるのを前に、検察官と被告の弁護士が裁判所に入りました。
裁判員が審理しているのは、ロシア人の船員、ロマノフ・オレグ被告(42)が2人のロシア人と共謀して、去年7月、覚せい剤4点7キロ、末端の密売価格でおよそ4億円分をロシアから聖籠町に到着した貨物船で営利目的で密輸したとして、覚せい剤取締法違反などの罪に問われている事件です。
被告は「荷物を運ぶよう頼まれたが、中身が覚せい剤とは知らなかった」と無罪を主張しています。審理3日目6人の裁判員が裁判官とともに審理に臨み、被告への質問が行われました。
この中で、被告は弁護士からの質問に対し、「荷物のにおいをかいだり、ふったりしたが、中身はまったくわからなかった」と答え、覚せい剤と知らなかったことをあらためて強調しました。
一方、検察官は被告に対し、共犯のロシア人の男に覚せい剤を渡したいきさつなどを細かく質問していました。
検察官や弁護士は裁判員が理解しやすいようにきょうもモニターに事件の証拠や図を示しながら被告への質問を行いました。
裁判員は手もとのモニターを見ながら、被告の証言を聞いていました。
被告への質問は引き続きあすも行われ、裁判は今月23日に法廷での審理が終わり、判決について話し合う「評議」を経て、今月25日に判決が言い渡される予定です。
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