NHK 新潟放送局2010年3月18日 2時11分更新
国宝展示は県立近代美術館で
新潟市美術館でかびや虫が発生し管理に不備があるとして、文化庁から国宝の仏像の展示を認めないとされた問題で、新潟市は18日、文化庁と協議して会場を長岡市にある県立近代美術館に変更して、国宝を展示することになりました。
この問題は来月24日から新潟市美術館で展示される予定の奈良県の中宮寺の国宝などの仏像について文化庁が美術館でかびや虫が発生し管理態勢に不備があるとして展示を認めないと新潟市に通知したものです。
新潟市は市美術館での展示を断念して長岡市にある県立近代美術館に会場を変更して開催する方針を18日市の幹部が文化庁に伝えました。
これに対して文化庁は「市長の決断を尊重し、開催にむけて協力したい」として、国宝は県立近代美術館で当初の予定通り来月24日から展示されることになりました。
新潟市によりますと会場が当初の予定から変更されることから仏像展の前売券はいったん発売を中止した上で、すでに購入した人たちのうち、希望者については払い戻しに応じる方向で検討しているということです。
市民反応
仏像の展示会場が長岡市にある県立近代美術館に変更されることになったことについて新潟市の女性は「大変残念ですが、国宝は何かあったら取り返しがつかないものなのであれだけ問題が起きた美術館で開催できないのは仕方がないと思います」と話していました。
また別の女性は「国宝を市内で見られるチャンスはめったにないと思っていたので残念です。管理態勢を含め、もう少し何とかならなかったかと思います」と話していました。
地元の新潟市中央区の商店街では閉鎖する店舗があとをたたない中で、この仏像展の開催にあわせてチケットの半券をもっていくと
商品を割り引きするサービスをしようと計画していました。
すでに140を超える商店の参加が決まっていましたが、今回新潟市での開催がなくなったことで、計画の見直しを余儀なくされています。
新潟市中央区の「古町6番町商店街」の本間龍夫理事長は、「本当に開催を目の前にしてこういう形でできなくなるのは期待をかけていただけに本当に残念です」と話していました。
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