【エーザイ】アリセプトの物質特許満了を前に中期戦略計画を見…

TIW藤根 靖晃さん
TIW藤根 靖晃さん
アリセプトの物質特許満了を前に中期戦略計画を見直し

<中期戦略計画を実質見直し>
アルツハイマー治療剤アリセプトの物質特許満了(米国は10年11月)を前に中期戦略計画(07/3期−12/3期)の見直しとその対応策が発表された。要約すると最終年度(12/3期)まで2期にわたり売上高、営業利益ともに10/3期とほぼ同水準(但し、買収等に伴う特殊要因は除く) 、13/3期に上向きに転じ、14/3期からは年率10%程度の成長というシナリオだ。成長ドライバーは抗癌剤などの新製品と中国などの新市場にあるが軌道に乗るまでは苦戦を強いられそうだ。株価はこの様な状況を映し当面上昇力に乏しい展開を予想する。

<新製品4品目を成長ドライバーへ>
ポスト・アリセプトを担う新製品は(1)アリセプト-SR(中・高度アルツハイマー治療用の徐放製剤、(2)エリブリン(乳がん治療剤)、(3)エリトラン(重症敗血症治療剤)、(4)アシフェックス-ER(長時間作用の抗潰瘍剤)の4品目。TIWは、特に(2)と(3)は未充足分野の新製品として相応の需要を見込む。

<高水準の営業利益と高配当を持続か>
特殊要因を除くと12/3期までほぼ横ばいの業績を見込むため株価は上昇力に欠ける展開を予想する。予想PERもやや割高感があると考える。但し、同社は高水準の営業利益と高配当の持続を予想しているので大きな下値不安はないと考える。リスクはこの修正中期戦略計画の未達や為替変動にあろう。(森田 青平)

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