アルジェリアの損失見通しは引続き不透明
<不透明要因が残り、株価の上値は追いにくい>
「アルジェリア東西高速道路」の損失懸念に加え、受注高の回復が遅れ気味であること、建築の工事利益率改善で先行した分、回復余地が乏しくなったとみられることから積極的には買いにくい。巨額の損失が発生した場合、「大手町1-6プロジェクト」(旧富士銀行跡地再開発)の出資持分の含み益などを吐き出せば、自己資本の毀損リスクは限定的とみられる。低PBRが下支えとなり株価の下落リスクも乏しいだろう。株価は当面横這い圏で推移すると考える。
<通期の建設受注計画の達成は困難だろう>
10/3期3Q累計(4-12月)の単体の建設受注高は5,934億円(前年同期比34%減)。通期計画は1兆100億円(前期比11%減)で据置き。進捗率は59%と低く、民間設備投資の回復が遅れているため達成は困難だろう。受注が回復しないと、建築の工事利益率の改善が頭打ちになるとみられるため「アルジェリア東西高速道路」の損失が決着した後も業績は低迷しよう。(堀部 吉胤)
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