【ツムラ】育薬を強力推進。収益は順調に拡大中…

[TIW藤根 靖晃さん]

育薬を強力推進。収益は順調に拡大中

＜株価は絶好の押し目を形成中と考えている＞
同社の株価は上方修正期待等から、09年9月に高値3,350円を付けた後、11月に安値2,675円、12月に戻り高値3,060円、10年2月には2,640円まで下押す展開となっている。3月5日に薬価改定の内容が官報で発表される予定であることもあり、動きづらい状況だが、医療用漢方製剤で80数％のシェアを誇っていること。将来の収益拡大に向け、生産能力の増強、安全な生薬の更なる安定確保を進めていること。健康保険適用除外は回避されたこと。業績も順調に推移していること等を勘案すると、現在の株価水準は絶好の押し目を形成していると考えている。

＜漢方医学と西洋医学の融合に向け＞
「漢方医学と西洋医学の融合により世界で類のない最高の医療提供に貢献すること」を標榜し、その実現へ向けての重要な取組みの一つが、育薬の推進である。育薬とは、新薬での治療に難渋し治療薬が無い疾患の中で、漢方が特異的に効果を発揮する疾患に的を絞り臨床・開発を進め、更に漢方の効用の科学的根拠の解明を行うことで、漢方による医療の役割を内外で確立させることである。主力の漢方製剤である「大建中湯」、「抑肝散」、「六君子湯」を中心に育薬を推進しており、売上高も順調に拡大している。(岸　和夫）

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