国内にマーケットの牽引役が見当たらない中で、不透明な海外要因に足場を切り崩されたという印象です。
2円高で寄り付いた日経平均株価は、前場ではそのまま堅調に推移したのですが、後場になって一転下げ基調となり、そのまま107.42円、1.05%安で大引けとなりました。
明日から中国で開催される全国人民代表大会で、鉄鋼産業などの生産過剰問題が採り上げられ、規制強化の方向性が打ち出されるという懸念が広がりました。このため上海市場が2.4%と急落しました。この動きが、日経平均株価の後場に大きく影響したようです。
また、米国で5日に発表される2月の雇用統計を確認したいという様子見の姿勢もあったようです。
さらに、対ドル円レートが円高方向へ振れたため、マーケットへの寄与度の大きいハイテク銘柄が軟調であったことも、後場の下げを加速したようです。
アジア市場は下げています。上海に連動して香港も1.4%強の下落となったのが目を引きます。
アジアに比べると、欧州市場はマチマチですが、落ち着いています。上げも下げも小幅ですが、スペイン(+0.8%)、イタリア(+0.53%)の上昇が目立ちます。
GLOBEXでは、ダウが10ドル程度上昇しているのに対して、ナスダックは1ポイント程度下げています。といっても、動きは僅かで大きな意味はないようです。様子見の姿勢で動けないという印象です。
今日は、週間ベースの新規失業保険申請件数、1月の製造業受注と中古住宅販売保留などの経済指標の発表が予定されています。また2月の小売売上高がマーケットの注目を集めているようです。
ただし、何と言っても金曜日の雇用統計に注目が集まっているために、GLOBEXの動きが示唆するように、今日の米国株式市場は小動きの展開になりそうな雰囲気です。
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