SPE(エスピーイー)さんのブログ

最新一覧へ

« 前へ63件目 / 全102件次へ »
ブログ

まだ、下落リスクが大きい株式市場

現在の株式市場は2月には調整不足で大きく下がらず、一時的にボックス圏での動きとなっているようです。

日本市場に最も影響の大きい米国での各種経済指標を見てみると、最近はマイナスのものが多きなっています。

1)2月の消費者信頼感指数は73.6と前月の74.4から低下
2)さらに、消費者期待指数は前月の70.1から68.4に低下。アナリスト予想の69.9に届かなかった。
3)景気現況指数は81.8と前月の81.1から上昇したものの、アナリスト予想の82.0と2月の速報値84.1より低下
4)新規失業保険申請件数が49.6万件と市場予想の46万件から悪化。
5)1月の新築一戸建て住宅販売件数が1963年の調査開始以来の最低水準を更新
6)中古住宅の販売件数は、11月が654万件に対して12月は545万件と大きく減少。(米国では、中古住宅市場の規模が新築住宅市場より大きいため、住宅指標の先行指数として注目)
7)米国の金融機関はローンの焦げ付きがさらに増加しており、昨年の破綻行が140行であったのに対して、経営に問題あり、と判定されている金融機関は702行へと昨年9月よりも3割増で、かなり危険な状況になりつつある。(問題行の資産規模は40兆円へ増加)

これらは、米国での寒波による降雪の原因だけでは説明し切れるはずもなく、景気回復は黄色信号から赤に変りつつあるのではないかと懸念されます。


加えて、日本の輸出産業には、為替環境も厳しさを増しつつあります。
・中国やインドが金利引き締めの準備を開始していること
・ユーロ経済にソブリンリスクが生じており、為替が円高Euro安に大きく振れてきていること
・3月の全人代後は、中国での元高が徐々に進む可能性があり、円は連れ高するとドルに対しても、さらに円高が進展する可能性があること

これらを考えると、現在の日経平均10126円は、上値を取りにいくよりも、下値に動き易い地合ではないかと思っています。しかも、2月に反発した9500~9600円程度で止まらない場合は、9000円までは大きな抵抗帯は考え難いため、下値リスクが大きい状況との認識でいたいところです。

従い、賢い投資家の方は、現状の市場環境では、利確を進めて現金化を優先し、来週からの下落に備えて、下値での購入に備えていることと思います。

尚、暗い見通しを気さ異していますが、日本は在庫や製造体制の調整が進展しているため、リーマンショックの時のような”需要蒸発”というような緊急事態にはならないと思っています。
全体としては、一段下がったところでのボックス圏への移行となる可能性がありますが、個別に新興国で活躍できる会社には成長機会がありますし、アジアが成長センターであるのは間違いないため、私自身はそんなに悲観はしていません。
(結果として、高値での購入にならないようにだけは注意しているだけです。)
2件のコメントがあります
  • イメージ
    REEDさん
    2010/3/1 14:25
    こんにちは!

    アメリカは9000ドルまで下げるかも、と思ってました。

    ところがこないだ公定歩合を上げました。
    FF金利との差を正常化に向けた動きではないでしょうか?

    FFレートは上げない、ということを市場に浸透させることにも成功。

    だもんで、9000ドルまでは下げないのでは、と思いなおしました。

    それにしても新規失業や住宅関係などの数字は悪いですね~。

    もうすぐ買いのチャンスが来ますね。
    楽しみにしております。
  • イメージ
    こんばんわ。

    最近、多用でタイムリーなフォローができていません。

    さて、NYダウで見ると9000に下げる前に、9800の弱い抵抗帯と9300前後の比較定期強い抵抗帯があるため、当面は9000までの下落は考え難いと思っています。


    日本のバブル崩壊と同様に、大手のショック的な倒産の後は、セーフティーネットで監視されるため、後は中小も含めた金融機関のダラダラとした倒産や統合が起こっていくだけと思います。NYは、当面は、下値は9300、上値は10800との間のボックス圏相場になるのでは?、と勝手に予想しています。

    ところで、NYダウは海外で活躍している会社もあり、米国の経済実態を示しているとは単純に考えない方が良いです。

    どちらかと言うと、私は株式市場への資金の出入りの指標として見ているだけです。景気対策で金利が異常に低い金余りの中、Euroに資金が流れないため、仕方なくドルが選択され、米国に資金が還流してきている状況で、不況下の株高の典型ではないかと思っています。(勿論、逃避先としては日本も一部は受け皿となっていますね。)

    これから本格的な景気の回復に繋げられないと、財政が悪化しているだけに、少し心配ですね。その意味でも中古住宅の販売件数の動向(単月ではなく平均での方向性)は、今まさに踊り場に差し掛かっていて、2月が悪化したら、平均トレンドが下向きへと二番底に向かう可能性があります。
    東海岸での雪が多いという特殊要因で説明できれば良いのですか、ちょっとリスクを感じています。

    やはり、当面は、米国以外で稼げる会社の株を選びたいところです。

    Euroについては、16日までにギリシャからの財政立て直しの提案がなされることになっており、それが無事に過ぎれば、不安要因の一つがなくなるため、株式市場は来週が底値になる可能性があると見ています。

    逆に、ギリシャ問題の処方箋が市場から評価されない場合は、さらに一週間は底打ちが遅れますが、底値買いという意味では、その方が安く買えそうで、私としてはそれを待っている状況。

    年に2-3回は安値買いの場面は必ずあります。そこで買えるように準備するのが、最もリスクが少なく、資金効率が高いので、現在は「休むも相場」で、小すくいでの日銭稼ぎ程度で過ごしています。

    ここで、下落を待てるかどうかで、投資家としての資質が決まると、そんな思いで今はじっと市場の楽観論を見ています。3月に下落しなくても、数ヶ月ずれ込むだけと思えば、待っていられます。

    個人投資家は、オプションでリスクヘッジをするよりも、時間を味方につけることで、リスクを最小にする方が良いとの考えなので、私はこんな見方で、買い場を待つ、状況です。
コメントを書く
コメントを投稿するには、ログイン(無料会員登録)が必要です。