バーナンキ証言に沸いた米国株式市場の上昇を受けて、高めにスタートしたマーケットですが、ザラバの展開は想定以上に軟調でした。為替の重圧に抑えつけられたと見ています。
57円高で寄り付いた日経平均株価は10時前に68円まで上げ幅を拡大したのですが、その後は下落基調に転じ、目立った反発もないままに、96.87円、0.95%の下落で引けを迎えています。
ドル円の動きを見ると、10時前後から大きく円高に振れています。米国の景気動向に対する不透明感や、低金利の継続がこの動きの背景にあると見られます。
また、ユーロ円もドル円と同様に円高に振れています。ギリシャの財政問題再燃がユーロ安を牽引していると見られます。
このような展開から、マーケットに対するインパクトの大きい輸出関連株が低迷したことがマーケットを抑えつけました。
欧州のディーゼル車用排気ガス浄化装置を重要な収益源とする日本ガイシが3%弱下落したことが目を引きました。ユーロの下落がマーケットに大きく影響した様子がうかがえます。
アジア市場もおおむね下落しています。韓国、台湾、インドネシアの下げ幅が1%を越えています。一方、上海が1.27%と大きく上昇しています。これまでの低迷の反動もあるのでしょうが、中国国務院による産業構造調整と振興政策が好感されたと見られます。ただし、この動きは日経平均株価を下支えする要因とははならなかったようです。
欧州市場はマチマチに始まったのですが、下げが優勢になっています。ただし、下げ幅は限定的です。ギリシャが1.75%と大きく下落しているのですが、ポルトガルは0.44%、スペインは0.09%の下げにとどまっています。どうやら、GLOBEXの動きが軟調さの背景にあるようです。
そのGLOBEXでは、ダウ(-40ドル)、ナスダック(-8.5ポイント)ともに下げています。下落幅は僅かに拡大しています。だたし、前日の大幅高の反動もありますから、非常に弱いという印象はありません。
今日は、週間ベースの新規失業保険申請件数、1月の耐久財受注、連邦住宅金融局による12月の住宅価格指数など、興味深い指標の発表が続きます。
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