ダウ平均株価の100ドルを越える下落を受けて、低い寄り付きと軟調なザラバ推移を見込んでいたのですが、ザラバは予想以上に堅調という印象でした。
75円安で始まった日経平均株価はすぐに上昇をはじめ、30分ほどで4円高とプラスに転じました。しかしその後は下落基調となり10時半前には84円安となりました。後場に入ると次第に持ち直し、18.82円、0.19%安で大引けとなりました。
欧州問題などの海外要因による下げ圧力を振りきって、後場に戻りを見せた牽引役はトヨタ自動車であったと見ています。リコール問題に揺れているにも関わらず、株価は2.9%とかなり大きく上昇しました。これが、マーケット参加者の心理を好転させたと見ています。
加えて、対ドル円レートが。水準としては円高ながらも、方向としてはザラバを通じて円安方向に振れたことも大きく影響したようです。
アジア市場は上げが優勢でした。マレーシアがわずかに下げた他は上昇しています。台湾(+2.0%)、シンガポール(+1.9%)の好調さが目を引きます。
一方、欧州市場はマチマチながら、下げているところが目立ちます。ただし、上昇も下落も幅は僅かです。注目のスペインは0.17%僅かですが上げています。しかし、ザラバの動きを見ると基調は弱く、楽観は禁物のようです。
ポルトガル市場も0.19%の上昇ですが、基調に強さが感じられないのは、スペイン市場と同様です。
GLOBEXでは、ダウ(+55ドル)、ナスダック(+14ポイント)ともに上げています。見た目にはかなり大きな上げですが、前日の反動という側面を考慮すれば、必ずしも強いという印象はありません。
今日は、12月の卸売統計が発表されるほか、コカ・コーラ、ウォルト・ディズニーの決算に注目が集まっています。
もし今日のダウ平均株価が、現在のGLOBEX程度の上げで終わった場合には、明日の日経平均株価の寄り付きへのプラスの影響はほとんどないかもしれないと見ています。
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