【トヨタ自動車】業績は急回復を見るがリコール問題を背景に今…

TIW藤根 靖晃さん
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業績は急回復を見るがリコール問題を背景に今後には不透明感が漂う

<リコール問題収拾が見えるまで様子見が賢明と考える>
10/3期3Q(10-12月)は販売台数増と緊急収益改善活動の進捗で、2四半期連続の営業黒字を確保。通期計画は上方修正され、前期から5%販売台数減、10%減収でも最終段階黒字が見込めるまで体質強化が進んだことは評価できる。また、直前3Q販売台数は2,065千台となり、F1撤退などリストラやリコール費用を計上しても売上高営業利益率3.6%を確保した。3Q実績が実力で今後も3Q並か以上の業績が見込めると仮定すれば実績PBR(09年12月末)で1倍程度の株価水準は売られ過ぎと考える。ただし、ハイブリッド車(以下HV)「新型プリウス」の不具合問題が直近で発生し一連のリコール問題にまだ収拾が付かないことを踏まえると今後の業績への不透明感が強まるため様子見が賢明と言えよう。

<3Qの好決算を受け通期計画を再度上方修正>
10/3期3Q累計(4-12月)は前年同期比20%減収、同76%営業減益で着地。ただし3QはHV好調などで、販売台数同227千台増、同10%増収、営業黒字1,891億円(前年同期は3,606億円の赤字)の好決算となった。通期計画再度修正では従来から販売台数150千台増、営業損益3,300億円増を見込み2期ぶりの最終黒字を予想。なお2月以降の為替前提を対ドル、対ユーロともに5円円高方向へ修正、アクセルペダルなどのリコール関連で1,700〜1,800億円程度の減益を織り込む。HV関連不具合など更なるリコール関係費用の発生、ブランド力低下、販売悪化とインセンティブ増加、中古車評価悪化による金融事業への影響、などがリスク要因。(高田 悟)

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