主力ダイカストが黒字転換し通期赤字見込み額は大幅に縮小
＜主力事業の黒字転換で11/3期は黒字が視野に入る＞
(1)3Q（10-12月）のみで主力ダイカスト事業が黒字転換、10/3期赤字見込み額は従来から大きく縮小、(2)3Qは前年同期比2割強の減収でも営業利益8億円（売上高営業利益率2.5％）を生み体質強化の進捗が確認できた、(3)主力の黒字転換から来期黒字が視野に入った、(4)業績見通し改善の中実績PBR（09年12月末）は1倍を大きく割れる、などから株価の下値は限られよう。ただし、印刷機器、住建機器事業の低迷が続くため株価見通しは市場平均並に止める。
＜計画を再度上方修正、赤字見込み額は大きく縮小＞
10/3期3Q累計（4-12月）は営業損益▲24億円（前年同期27億円）となったが業績は着実に改善、3Qは黒字転換した。自動車生産の国内回復、中国好調などによりダイカストの好転が顕著だ。黒字化は主力が牽引、印刷機器事業は設備投資停滞から赤字が続き、住建機器事業はコスト削減が効き黒字ではあるが国内住宅着工低迷などからまだ回復感がない。このため売上見通しは従来からダイカストを上積みし印刷機器、住建機器を落とし通期計画を再度上方修正。営業損失は従来の▲31.5億円→▲15億円への縮小を見込む。11/3期は印刷機器、住建機器は依然厳しいが、ダイカスト事業では新工場フル生産に伴う中国の売上倍増、北米回復などが見込める模様で、主力の更なる回復と損益分岐点の低下で通期黒字復帰をTIWは予想。自動車生産悪化、設備投資、住宅着工の低迷、急激な円高、などがリスク要因。（高田 悟）
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