KENSHIRO-225トレーダーさんのブログ

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マーケットが自分を否定する?

否定されると異常なほど怒りがこみ上げてくることはないだろうか。そういう問題を抱えている投資家は、マーケットが自分のシナリオと違う方向に動くと、ロスカットが出来なかったり、一つの銘柄にこだわって勝つまでその銘柄を追い続けてしまうことがある。

一人の例をあげてみよう。

トレーダーコーチングを受けに来られた一人の投資家がいた。
その投資家は、エントリーした後に、暴落が起きるとどうしてもロスカットができないという。暴落が始まると体が硬直して手が動かなくなり、誰か助けてくれと心の中で叫んでいるだけだというのだ。

そう何もできない子供のように。

そこで投資家の子供の頃の話を聞いた。
彼がいうにはまだもの心がつかないときに両親が離婚してしまったらしい。そして父親に引き取られ、父親が再婚をして新しい母親に育てられたそうだ。

そこで継母にいじめられたのかと思ったがそうではなかった。

父親が妻に対して子供がいること、育てて貰うことを負い目に感じていた。その負い目から父親は息子に対して厳しくあたってしまったのだ。

例えば、夜になると毎日子供に対して、「タバコを買ってきなさい」と用事を言った。もちろん暗い夜は怖くてその用事を拒む子供。すると父親は激怒して子供がタバコを買いに行くまで平手で叩いた。

そういう厳しい家庭環境にあった子供は、人と上手くコミュニケーションがとれない性格になっていたという。小学生になったころ近所の子供からもいじめられるようになり、家に帰ると叩かれる、学校ではいじめられる日々を過ごしたのだった。

その後、小学3年生になったころ柔道を習い、いじめっ子を投げ飛ばしてからはいじめられることがなくなったものの、おそらく人を信用することはできなくなっていたのかもしれない。

あるいは、柔道を習って道を切り開いたように力で道を切り開くことが正しいと感じたかもしれない。その感情が潜在意識にあって、上手くいかない銘柄を意地でも勝つまでやり続けるという行動に至らしめているのかもしれない。

つまり大人になっても小さい頃の愛情不足により様々な問題を抱えているわけだ。

こういう問題は、人とのコミュニケーションが上手く取れないだけではなくビジネスや家庭、トレードにおいても問題が出てきてしまうことになる。

彼は自分の理論に対し違う意見を言った人に対して、異常に傷付いてしまい、その悲しみが怒りとなって相手に反応してしまうのだ。その人が自分に対して愛情があって意見を言ったのにもかかわらず、自分を嫌っていると解釈してしまう。

これは一例だが、誰しも過去で様々な問題を抱えているのではないだろうか。もしトレードで上手くいかないときには自分自身を振り返ってみることだ。
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