麦にゃんさんのブログ

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投資家も政府も誤算を繰り返す

22日のニューヨーク株式市場で興味深い動きがあった。まずインターネット検索最大手のグーグル。前日発表した2009年10~12月期の決算で売上高、純利益が共に事前の市場予想を上回ったのに、株価は6%近く下落した。それだけではない。金融サービス大手のアメリカン・エキスプレスも市場の予想を上回る決算を発表したのに8%以上下げた。
 有名な株式市場の格言が思い浮かぶ。「うわさで買って、事実で売れ」。決算発表など企業の強材料が出そうなイベントを前に期待先行の雰囲気に乗って株を買い進み、いざイベントを迎えたら材料出尽くしの売りに押される前に手放せ、という示唆だろう。
 その意味では2社の株安もごく自然に見えるが、そう簡単ではない。18日、バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのストラテジストが、こんなタイトルのリポートを出していた。「うわさで買って、事実で『買え』」。同社の投資戦略チームは、米企業の業績回復が予想を上回るペースで進んでいると期待して、材料出尽くし感からの売り圧力は小さいと読んだのだ。それが結局、格言通りの「事実で売れ」となったのは、企業収益に対する行き過ぎた期待が修正されたから。市場の誤算が表面化したともいえる。
 盛り上がっていた投資家心理が萎縮した原因は何か。オバマ大統領が今週提案した金融機関に対する新規制は候補に違いない。金融危機の再発防止に向けて、商業銀行の自己勘定でのトレーディングを制限、買収ファンドなどへの投資を禁止する。金融機関全般に対しても規模の大型化に歯止めをかける。
 金融機関の収益を圧迫することは金融株の動きを見れば一目瞭然(りょうぜん)だ。提案を発表した21日からの2日間でJPモルガン・チェースが10%、ゴールドマン・サックスが8%それぞれ下落。ダウ工業株30種平均は今週4%下落したが、金融株は相場全体の下げを主導した。
 それは「オバマ提案」が劇薬であることの裏返しでもある。株安は消費者や経営者の心理を冷やし、最悪期を脱したばかりの景気の回復には逆風になる。何より金融機関が萎縮してマネーの流れに目詰まりが起これば、金融システムにきしみが生じる。それこそ政府の誤算になるだろう。
 金融危機の衝撃は、数々の歴史的な転換を連鎖的に促そうとしている。政府は規制の強化に転じ、緩い規制を追い風に経済全体の中で幅をきかせてきた金融業は退潮を迫られる。金融業の穴を埋めるマネーの出し手が現れないと、経済の成長も下振れする。複雑なパラダイムシフトを読み解かないと、投資家も政府も誤算を繰り返し、市場は荒れ続けるとも言われている。
4件のコメントがあります
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    yoc1234さん
    2010/1/24 10:22
    おはようございます。

    上手に書いてあるなーと思ったら、報道ニュースでしたか?

    オバマさんの提案はEUから総スカン。

    ブラウンさんが賛成したら、英国の株価が下落し、懲りて、やらないみたいです。

    これに懲りてやらないことがいいでしょう。

    もっとも、上院の負けで、バーナンキさんまで再任されないようです。

    リーマンの本当の原因の急激な利下げの張本人、ご苦労様でした。
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    麦にゃんさん
    2010/1/25 08:48
    >投資入門ちゃん

    おっは~^^

    繰り返すことでミスは減らすことができるとおもうんじょ^ー^

    うちもせやったもん♪
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    麦にゃんさん
    2010/1/25 08:49
    yocしゃん


    おはようございます^^

    >>上手に書いてあるなーと思ったら、報道ニュースでしたか?

    あい><あたかも自分が書いたようにみえたのでしたらごめんちゃい;;

    >>上院の負けで、バーナンキさんまで再任されないようです。

    そのことを切に祈ります><

    なんとなく再任しちゃいそうなので怖いんじょ;;
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