★「アローヘッド」稼働から13日で7日が経過した。市場ではこれまでに目立った混乱も見られず、取引は順調に進んでいるが、従来の投資手法では通用しない点も浮かび上がってきた。その代表は、売り注文や買い注文が殺到した場合の配分方法の違い。経営難から連日で見切り売りがかさんだJAL(9205)を例にとってみてみよう。前日12日のJAL株は、値幅制限の下限(ストップ安)となる前の日比30円安の37円まで売り気配値を切り下げた後、大引けで878万株の売買が成立。同水準で7億株強の売り残。ポイントは、大引け段階における取引の成立の仕方だ。12日のJAL株のケースだと従来は売り注文を出した取引参加者(証券会社)に1単位ずつ5回(1000株単位の銘柄では5000株)を割り当てた後、売り注文を出している会社ごとの注文の過多に応じて配分する「比例」方式をとっていた。一方、アローヘッドでは、1単位ずつ順番に証券会社に割り当てる。注文数量の多い少ないに関係なく、証券会社ごとにほぼ同数が割り当てられる。このため、大引けの配分から従来の「比例」の言葉は消えた。「比例」がなくなったことで変化するのは大引け間際の注文だ。従来はより多く配分を受けようと「水増し」するかのような注文が散見されたが、アローヘッドでは水増しの意味が事実上なくなった。アローヘッドでは取引時間中にいったん取引が成立した後に再び売り気配となった場合の大引けの値決め方法も従来と異なる。従来は取引終了直前に大口の成り行き売り注文で売り気配となった場合、成り行き売り注文以上の数量の買い注文が無ければ、大引けは取引が成立せず、「ザラバ引け」とした。アローヘッドでは買い注文がわずかでもあれば大引けで必ず取引が成立する。
旧システムだった2008年11月には外資系証券が特定の銘柄にまとまった買い注文を入れ、買い気配としてそのまま大引けの取引成立を阻止する取引(作為的相場形成で処分)があったが、アローヘッド導入ではこうしたことはできなくなる。アローヘッドは処理の速さばかりが話題となるが、運用手段の透明性も増しているようだ。(テレコン21)
★元祖浪速屋の「勝ちの種」
可愛い子には旅を・・・と言う事で、しばし別れを告げていたサイバーが帰って来た。寄りからネット関連が高そうなので、迷わず買い実行が当たった。昨年の勝ちの種であるサイバー。昨日から13日は売られる展開を予想していた。以前も度々日経が弱い時に、ネット・ゲーム関連が強かった。フィデリティの買い増しだろうが、明日も買い増しを期待する。
★今日の注目は、日清食品(2897)、JSP(7942)、ベスト電(8175)、スカパー(9412)、タクトホーム(8915)、東栄住宅(8875)などの上方修正・増配組。225新規採用銘柄有力のJR東海(902)、日東電工(6988)。
中でも日清食品、JSPは昨夜から買おうと思っていたが、前者は残念な結果になってしまったが、後者は予想以上に飛んでくれた。日清をJPモルガンは、3800円から3200円に引き下げたが、その手には乗りません。持ち越しのファナックは、機械受注期待により持続したが、モーニングスターによると、「特別な材料にはなりにくいとみられる」と、寂しい事をおっしゃっている。また、日経平均マイナス寄与度1位と言う不名誉を頂戴した様だ。ぐっすり寝れそうにない。
★「ゴールドマン、顧客の利益犠牲に利益得る取引実施」と報道されているが、周知の事実であり、誰も驚きはしない。何故今、改めて発表するのか、意図がありそうな気もする。
日航上場廃止、中国は引き締めを継続する見通しや、グーグルの撤退検討、ギリシャが通貨のまやかしが露呈、北半球大雪による経済の停滞、ハイチ地震など、嫌な事が続いている。明日も下げる展開なのか。ベージュブックに期待したい。
明日の監視銘柄は、保有銘柄以外では、社長の発言により楽天。天然ガス発見で新日石。インフル新薬で塩野義。タイに初進出でリンガーハット。営業増益予想のキャンドゥ。引き続きネット・ゲーム関連。
★保有銘柄
ファナック(6954)▲3.14%
サイバーA(4751)△3.77%
日清食品(2897)▼3.97%
JSP(7942)△6.50%