4QのHDDモータ需要は例年になく強含みとなりそう。TIW業績予想を引上げ
<株価は中期的に依然上昇余地がある>
昨年1年間で同社株は約2.4倍の大幅上昇を記録した。これはHDD市場の想定以上の強さ、独自手法による収益改善策の奏功に加えて、自動車や家電用中型モータでの今後の成長期待などが背景と推測される。12/3期は1,000億円を超える営業利益も期待でき、500円超のEPSを前提に同期のPERが17倍前後にまで低下するとTIWでは予想。中期的な株価の上昇余地は依然残っていると考える。M&A推進による拡大・成長路線にぶれはなく、歴史的な経済危機をばねに収益性の一段向上を実現する経営力は改めて評価に値する。一方、車載用を含む中型モータでの将来の成長性は株価にまだ十分には織り込まれていないとTIWでは考えている。
<HDDモータの見通しを引上げ、TIW業績予想を見直し>
足元の状況などを踏まえて、TIW業績予想を今回見直した。HDDモータの見通しを引上げたことが主因。季節的に落ちる4Q(1-3月)も今期は前四半期並みの水準と見る他、10年の世界PC市場も前年比12〜13%の台数成長に上方修正した。強含みで推移するHDD需要に対しガラス基板等の部材不足が今年前半は依然ボトルネックとなる状況を想定。今後2〜3年というタームで見れば、PC用ストレージ媒体としてはHDDが主体で変わらず、フラッシュ/SSD(Solid State Drive)へのシフトは従来想定よりスローなものとなるだろう。(服部 隆生)
---------------------------------------------------
コンテンツ提供元 : 株式会社TIW http://www.tiw.jp/
---------------------------------------------------