木下 晃伸さんのブログ
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米、アジア重視印象づけ
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● 【本日のニュース】/米、アジア重視印象づけ
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来日したオバマ米大統領は14日の演説で、米国のアジア政策の全体像を初め
て明らかにした。2国間・多国間の関係から、地球温暖化、核軍縮まで包括
的なビジョンを提示。高成長を続けるアジア地域は米経済回復に不可欠な存
在となっており、積極的に関与する考えを強調することでアジア重視の姿勢
を強く印象付けた。
(2009/11/15付日経速報ニュースより一部抜粋)
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【ニュースの深層】
中国が存在するから、米国はアジア重視していることを忘れていないか
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■いつもメールマガジンをお読みいただきありがとうございます。
経済アナリスト、木下晃伸です。
■オバマ大統領が週末来日、土曜日午前に行われた演説をご覧になられた方
も多いと思われます。
前ブッシュ政権は、アジア太平洋経済協力会議(APEC)などアジア政策
に必ずしも熱心であったとは言えませんでした。
それに対し、オバマ大統領は「米国は近年、多くのこうした組織に関与しな
かった」と指摘。そのうえで「はっきりさせよう。そうした日々は終わった」
と方針転換を宣言しています。
■しかし、このメッセージは日本に向けてというものではないでしょう。中
国の存在が無視出来ないほどになっているからアジアに力を注がずにはいら
れない、ということであると考えなければなりません。
そうした環境であるにも関わらず、「対等な関係」というキーワードを用い
て、米国を牽制している日本。中国の存在があるため、オバマ大統領も日本
との同盟を重要視しているという姿勢を示しているにすぎない中で、一体何
がしたいのかよく分かりません。
■今までは、日本の存在は大きなものでした。しかし、いまは新興国の急激
な成長の中に日本の存在は埋もれてしまおうとしています。
民間で闘っている私たちとしては、米国との関係に対等でないと言っている
暇はありません。対等な関係とわざわざ言っていることが、今までは対等で
はなかったということを暗に意味しているわけですし、敵愾心すら感じる言
葉であることは、肌感覚で分かろうというものです。
現実として、08年の金融危機を機に、米国の世界における存在感は圧倒的に
高まったと考えるべきです。なぜ、いま米国との距離を置こうとする必要性
があるのでしょうか。
その結果、年初来からみて、米国株と実に17%ものリターンの差がついてし
まっているのです。
民主党政権によって日本は孤立しようとしてしまっています。現実を直視し、
自衛策を自ら構築しておかないと、少なくとも政権が続く4年の間に、日本
人投資家は世界から取り残されてしまうのではないか、と危惧しています。
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