11月13日16時30分に日航の中間決算が発表されました。
ときには自力で中身を解説したいと思います。あと、ひとつどうしてもわからないところも書いときので誰か知ってる方はぜひ教えてください。
使う資料は
http://ir.nikkei.co.jp/irftp/data/tdnr1/tdnetg3/20091113/5yhjgt/140120091111056205.pdf
以上につきます。
なので、このパワポはあくまでもサブ。これじゃあ会社の現状は理解できない。http://www.jal.com/ja/ir/management/pdf/ja_setsumei_q2_091113.pdf
で赤字はいくらか日経様からのニュースをみてみますか
JALの4~9月期、過去最悪の最終赤字に 通期予想を撤回(2009/11/13 17:03)
日本航空が13日発表した2009年4~9月期の連結決算は、最終損益が1312億円の赤字(前年同期は366億円の黒字)だった。02年の新会社発足後、上半期としては過去最大の赤字。景気低迷や新型インフルエンザの影響で旅客需要が減少、旅客単価の下落も響いた。10年3月期通期については従来予想を撤回し、未定とした。
売上高は前年同期比29%減の7639億円。うち国際線の旅客収入は43%減の2254億円。旅客数が11%減ったうえ、ビジネス需要の低迷で旅客単価も36%低下した。国内線も旅客数が10%減少し12%の減収だった。
営業損益は957億円の赤字(同302億円の黒字)だった。コスト削減を進めたが、大幅な減収を補えなかった。
夏の旅行シーズンにあたる7~9月期は、全日本空輸(9202)が黒字を確保したのに対し、JALは96億円の営業赤字(前年同期は263億円の黒字)を計上した。
JALの自己資本は1375億円と前期末に比べ371億円減少。自己資本比率は8.2%(前期末は10.0%)に低下した。
通期見通しについては、これまで売上高が前期比10%減の1兆7480億円、営業損益が590億円の赤字(前期は508億円の赤字)、最終損益が630億円の赤字(同631億円の赤字)と開示していたが、「業績を予測することは困難。公表するとかえって誤解を招く」(金山佳正取締役)として公表値を取り下げた。〔NQN〕
なるほど。赤字であるけど、とりあえず債務超過ではなさそうだと。自己資本比率もまだ残っているしねえ。
でだ、今回の決算でなんで債務超過という発表がされていないかというのが重要だと思うのだ。ダイヤモンドの記事でタスクフォースの資料がばらされていたけど、タスクフォースと同じ考え方で整理をするなら債務超過はまちがいないのに。減損処理の原則から考えれば、タスクフォースの考え方は正しい。なので、今回の中間決算でどの程度手加減してるか確認することは非常に重要なのだ。
貸借対照表をきれいにみせるためにいじるところは以下の3つ
1.引当金
2.固定資産や有価証券、貯蔵品などのの減損の調整
3.手形の出し入れ
で、今回で問題になりそうなのは固定資産の減損になりそう。キャッシュフロー計算書をみる分には固定資産の購入に740億、資産売却で90億、さらに損益計算書の特別損失で減損損失が39億、減価償却576億。で、貸借の有形固定資産は200億減。なので740-90-39-576でだいたい200くらいなのであってそう。
740億のうち400億が新型機の購入にかかわる費用と思われる。新型機の導入にともなう減損にしては39億は少なすぎるような気がする。だいたい747やMD90の減損をまともにやったらこんな額ではすまないとダイヤモンドではかかれていた。あとあなた747とばすのやめて767とか小さい飛行機で国際線飛ばすようにしたとかうただうだ書いてましたよねえ。リストラのとこで。ので結論としては
資産の再評価はまともにやってない
で二つめ
引当金が全然増えてない。年金がらみの金をつんでないな。損益計算書でも引当関係で金がふえてそうなところがどこにもない。結論
年金関連の金の積み増しもまともにやってない
で三つ目
手形関係は特にあやしいことはやってないみたい
でまとめた結論としては
減損処理という概念を新日本に教えてこい!というか飛行機ちっちゃくしたりして使わない資産をそのまま放置するのは粉飾じゃねえの?30歩ゆずって、今年の前半だって飛行機処分しているように思えるのに航空機機材処分損とか計上しないでいいの?とかいろいろ思うわけです。
まあ、少しでもまともに処理したら、瞬間で債務超過なので、皆さんも気をつけて生暖かくこの会社を応援してあげてほしいなと
お勧めの本