どれも軒並み株価収益率がマイナスだ。収益の改善策が遅れていることに起因しているのだろう。
また、株価下落はおそらく信用取引による需給悪化懸念の中、金融相のモラトリアム法案と地方への二次補正予算凍結を受けての下落だろうと思う。
そしてその根底には銀行の自己資本比率に対する新BIS(国際決済銀行)規制に対する不安が広がっているからの様に考えられる。
だからなおさら、その中で掘り出し物を探し出すチャンスがあると考えている。
昨日買った十八銀行は、東証一部下落率1位の-5.93%を記録していた。
しかし、地元長崎の経済状況を見ると、景気は厳しい状況ながら持ち直しの動きもみられており、さらには増加中の中国人富裕層が豪華客船に乗って買い物観光にやってきており、一人当たり100万円程の支出を行っているらしい。
4泊5日の豪華客船の乗船賃は50万程で、もちろん長崎のほかに福岡・鹿児島などの停泊地もあるが、中国人街のある長崎にその販売のノウハウがあるのは明白と見る。
中国人は、まず値切り交渉を求めてくるが、FC化された店舗ではまず値下げは行われない。よって多くの中国人は割安感を感じられず、殆ど買わずに店を後にすることになるという。
一方長崎の繁華街のある店では、一回豪華客船が来るごとに一日1千万円ほどの売り上げ増加があるという位、対中国人への販売が慣れているのではないかと思われる。
統計では、中国人富裕層の海外旅行者は1千万人、そのわずか4~5%ほどが日本に来るらしいのだが、その数は年々増加傾向にあるという。
また、豪華客船で来る観光客の殆どは、買い物目的で来ており、荷物をより多く運べるからという理由で船を選んでいる。
そのスケジュールもまた分刻みで、彼らは事前に買い物リストを用意しており、支払いはカードでという効率の良さであるらしい。
そんな新たな顧客を今後も増加させつつ発展する長崎経済において、最も恩恵を受ける業種のひとつが金融業であり、十八銀行がこの時期安くなっているのはまさに千載一遇のチャンスと見ている。
他にも、各地方の内部事情を分析すると、まだまだ掘り出し物が潜んでいるような気がする。