【日本製鋼所】電力・原子力向けは堅調だがクラッド鋼板…

[TIW藤根 靖晃さん]

電力・原子力向けは堅調だがクラッド鋼板、機械製品が足元は弱い

＜株価は現状レベルでのもみ合いを予想＞
(1)増大するクリーンエネルギーへの需要を背景とした原子力発電向け部材及び風力発電機器の拡大、(2)新興国需要回復による機械製品関連事業の回復、などにより同社の中期的成長余力は高いとのTIW見通しは不変であるが、10/3期同社計画に受注予想未達による下ぶれ懸念があるとTIWでは考えるため、株価は当面現状レベルでのもみ合いを予想。

＜1Qは2桁減益だが電力・原子力向けは堅調＞
10/3期1Q（4-6月）業績は前年同期比19％減収、同28％営業減益と2桁減収減益だが同社計画線で着地。設備投資意欲後退によるクラッド鋼板・鋼管、機械製品関連の収益悪化が業績悪化の背景。ただし、電力・原子力向け鋳鍛鋼製品売上げは引き続き堅調に推移した。

＜10/3期同社計画未達方向にTIW見通しを下方修正＞
(1)機械製品関連で樹脂製造・加工向け年間受注予想に対し1Qの達成率が低く、年間受注予想達成のハードルが高くなっていること、(2)期後半のクラッド鋼板受注予想に不透明感があると考えられること、などを踏まえTIWは同社の今期受注計画未達を予想。これによる期後半の操業への影響を勘案し、従来計画上ぶれ方向で見ていた10/3期のTIW業績見通しは今般若干の計画割れに下方修正する。

---------------------------------------------------
コンテンツ提供元 : 株式会社TIW　http://www.tiw.jp/
---------------------------------------------------