昨夜、黒澤明監督作品「生きる」のDVDを観た。
映画では志村喬主演であるが、この作品はリメイク版で松本幸四郎が主役でした。
劇中で、公園のブランコに乗って歌う
命短かし 恋せよ乙女♪
紅き唇 あせぬ間に♪
熱き血潮の 失せぬ間に♪
明日の月日は な~いも~のを~♪
生きている時間を大切にしたい!
一緒に観ていた天下さまも、「いいい映画だね~」と言いました。
これからは、
私の大事な だんなさま~♪
となるであろうか?
主人公の渡辺勘治は市役所で市民課長を務め、毎日書類の山を相手に黙々と判子を押すだけの無気力な日々を送っていた。公園を作って欲しいという住民の要望がたらいまわしにされて受け入れられないなど、あまりに形式主義的な市役所の気質に、渡辺の部下の若い娘の小田切とよだけが反感を持っていた。
あるとき渡辺は自分が胃癌で余命いくばくもないことを知った。これまでの自分の無意味だった人生に絶望した渡辺は、何日も市役所を無断欠勤し、これまで貯めていた貯金の半分ほどをおろして酒を飲むようになった。飲み屋で偶然知り合った小説家に頼んでパチンコやダンスホール、ストリップなどに連れて行ってもらうが、結局は虚しさが残るだけだった。
その夜、渡辺は市役所を辞めて玩具工場に再就職していたとよと再会し、一緒に時間を過ごすうちに彼女の奔放な生き方に惹かれるようになる。自分が胃癌であることを渡辺がとよに伝えると、とよは自分が工場でつくっている玩具を見せて「あなたも何か作ってみたら」といった。その言葉に心を動かされた渡辺は次の日、市役所に復帰する。
それから5ヶ月たち、渡辺は死んだ。渡辺の通夜では、同僚たちが、役所に復帰したあとの渡辺の様子を語り始める。渡辺は復帰後、頭の固い役所の上司らを相手に粘り強く働きかけ、ついに住民の要望だった公園を完成させ、雪の降る夜に完成した公園のブランコに揺られて息をひきとったのだった。市役所の同僚たちは口々に渡辺の功績を讃え、これまでの自分たちのやり方の批判をはじめた。
通夜の翌日、市役所では通夜の席で渡辺を讃えていた同僚たちが相変わらずの「お役所仕事」を続けている。しかし、渡辺のつくった新しい公園は、子供たちの笑い声で溢れていた。
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