八歩さんのブログ

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初恋の人の話

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これまでのジメジメした天気の埋め合わせをするような、強烈な日差しの夏が戻ってきました。舗道にアブラゼミの死骸がいくつもころがっているのですが、アリが集まっていて、一晩で地中に運んでしまうのが、不思議なような気がします。以上のマクラは、思いつきでして、ぜんぜん次の話とは関係ないのですが・・・・・今日は、ネット上の友人の日記で読んだ話を紹介したいと思います。この方は、ネット碁のSNSでフレンドになっていただいている、六十代半ばの男性です。ときどき、趣味の囲碁のこと、長年連れ添った奥様のこと、日常生活で気がついたちょっとした出来事を語るのですが、その語り口が独特で、面白く、ファンの多い方です。今日、このかた (Hさん としておきます) が書いていたのは、初恋の人のこと。夏のある日、自分の初恋について、奥様に語ったのだそうです。どういういきさつでそうなったのかはわかりませんが、夏のまぶしい日差しの中で、昔を振り返ってみて、ふと語りたくなるということもあるのかもしれません。Hさんが、卒業の数年後に、高校の同窓会に出たのは、憧れていたけれど声もかけることができなかった彼女がどれほど美しくなっているのか、それを一目みたいからでした。ところが、彼女は、Hさんのことを、全く覚えていなかったそうです。名前を聞かれて愕然としたそうです。Hさんはそれがとてもショックでそれ以来、高校の同窓会には出なくなった・・・・・という悲しい記憶を、奥様に語りました。ここまでだったら、どこにでもありそうな話ですが、奥様は、Hさんに「あなた、その方の名前、思い出せる?」 とお尋ねになったのだそうです。記憶の老人力が強まっているHさんは、一生懸命に思い出そうとしたのですが、結局思い出せなかったのだそうです。そうしたら、奥様は、「よかったね、50年かかって、仇討ちができたね」 とおっしゃったそうです。綺麗な記憶も、悲しい記憶も、喜びもなにもかも、記憶の一コマにできるのが健康な高齢者でいる秘訣かもしれないなと思いました。こういう老夫婦に、十年後はなりたいな・・・・と思いましたが、かみさんは違うことを考えていたら・・・・・と思うと、その話をするのは止しました。お願い。ランキングに参加しています。応援ボタンをクリックしていただけるととても喜びます。
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