1Qは会社計画を上ぶれた模様。通期業績の下ぶれリスクは一歩後退の印象
10/3 期1Q(4-6月)は、売上553億円(前年同期比35%減)、営業利益66.3億円(同61%減)となり、会社想定比上ぶれた模様であるが、為替の計画比円安推移と欧州売上に一部2Q(7-9月)以降の前倒し分が含まれたことが背景。売上は前4Q(1-3月)比横ばいながら営業利益は増益(営業利益率が向上)という構図は日立工機(6581)と同様で、経費削減も順調に進捗している印象。地域別売上構成比で最大の欧州が2Q以降どこまで回復できるか不透明感が強いものの、通期業績の下振れリスクは一歩後退したと判断し、今期TIW予想を会社計画線まで引き上げる。株価は当面市場平均並みの展開を予想するが、本格上昇には先進国の下げ止まり、新興国需要の本格回復が見えてくる必要があろう。
1Qの地域別売上増減率(前年同期比、海外は為替影響を除く)は、日本▲13.5%、欧州▲24.3%、北米▲24.8%、アジア▲37.5%、中南米 ▲14.7%、中近東/アフリカ▲32.5%、オセアニア▲2.0%。欧州ではロシアが金融不安に伴う貸渋りが続き、前年同期に比べ半分以下の売上(現地通貨ベース)まで落込んでおり、回復の足取りも遅い。とはいえ、各国の景気刺激策や原油価格の足元の上昇などから、新興市場における需要も緩やかに底打ちすると予想される。リスク要因は、主要地域の景気後退・住宅着工需要の低迷、欧州市場への高い依存度、電動工具市場における競争激化、及び原材料の高騰、為替など。
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