【日本ハム】加工事業は好調ながら、食肉事業の回復が…

[TIW藤根 靖晃さん]

加工事業は好調ながら、食肉事業の回復が遅れている模様

四半期別の営業利益は09/3期4Q（1-3月）の69億円の赤字が当面のボトムで、食肉事業は在庫調整の進展、加工事業は原材料価格の下落メリットを受けること等により、10/3期1Q（4-6月）から徐々に回復に向かうと同社は予想している。足元、加工事業は同社見通しを上回るペースで推移しているが、輸入鶏肉の市況低迷により食肉事業の収益の回復は計画に対して遅れている模様。しかし、10/3期業績が大きく下振れるほどではなく、2002年の不祥事（牛肉偽装問題）で業績が急激に悪化した時や本年3月の安値を除くと、株価は1,000円程度で何度か下げ止まっており、ここからの株価の下落余地は小さいとTIWは考える。
09/3期までの3カ年中期計画において、売上高は目標達成で1兆円企業グループに仲間入りしたが、営業利益は大幅な未達（当初目標330億円、実績 214億円）となった。12/3期までの新3カ年中期計画では、自社グループ農場から販売会社まで一貫したインテグレーションシステムを持つ強みを活かし、また海外売上拡大のための基盤を強化してグローバル経営体制を構築して、営業利益率3％（12/3期売上高1兆1,500億円、営業利益350億円、 EPS75円）の達成を目指す。

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