この心常に看得て円満ならば、天下おのずから欠陥の世界なからん。
この心常に放ち得て寛平ならば、天下おのずから険側の人情なからん。
(自分の心を常に円満にしておけば、この世界に不平不満はないようになる。
自分の心をいつも寛大にしておけば、世界の中に険しく、とげとげしいことも
自然になくなるようになる。)
ここに「自分の心を円満に」とあるが、自分の心を円満に保つにはどうあるべきか。
つかみにくい問題だが、私は徳川家康の遺訓を読むだけで不満の大部分は
消え失せ、満足が得られるのではないかと思っている。
家康の遺訓
一、人の一生は重き荷を負うて遠き道を行くがごとし。急ぐべからず。
一、不自由を常と思わば不足なし。
一、心に望み起こらば困窮したるときを思い出すべし。
一、堪忍は無事長久のもとい。
一、怒りは敵と思え。
一、勝つことばかり知りて負けることを知らざれば、害その身に到る。
一、己を責めて人を責むるな。
一、及ばざるは過ぐるにまされり。
現在私はマーフィーの法則にからまり囚われていますが、上記の言葉を
胸に頑張りたいと思います。
難しいんですけどね・・・・
引用 菜根譚を読む 著者 井原隆一