木下 晃伸さんのブログ

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中国の消費拡大は、日本株を牽引することになる

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●【本日のニュース】/中国、消費者金融を解禁
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中国政府は、国内外の金融機関に消費者金融会社の設立を解禁する。上海市、北京市、天津市、四川省成都市の4都市で消費者金融会社の設立を認可する方針で、7月にも上海で第1号の消費者金融会社が誕生する見通しだ。


中国政府は経済をけん引するために内需テコ入れを進めており、消費者金融会社の解禁で国内の消費拡大を後押しする狙いとみられる。消費者金融会社は大手金融機関が設立母体となる見込み


(2009/06/26日経速報ニュースより一部抜粋)


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【ニュースの深層】中国の消費拡大は、日本株を牽引することになる
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■いつもメールマガジンをお読みいただきありがとうございます。


経済アナリスト、木下晃伸です。



■25日の中国・上海株式相場は小幅に続伸。上海総合指数の終値は前日比2.747ポイント(0.09%)高の2925.046と、連日で年初来高値を更新しています。


中国株への投資を実行している投資家にとってはもちろんポジティブな話。


しかし、もし「自分は日本株に投資をするだけだから関係がない」と考えている投資家がいるとしたらそれは大きな間違いです。


なぜなら、中国株が上昇するかどうかは、日本株がさらに上昇するかどうかを占う重要なことだからです。



■いまや日本株の動向を考える時、日本を中心に考えていても始まりません。


例えば、コマツなどは、中国株価指数と年初よりほぼ連動している様が伺えます。


こうなると、企業を調査することは重要ですが、日本全体のことは脇に置いたほうが惑わされずに済む、とすら感じています。日本株にいま主体性はほとんどありません。残念なことですが・・・


では、一体何に注目しなければならないか、と言えば、米国・欧州と共に中国市場となります。中でも中国は、これから世界経済の成長を牽引するエンジンになる可能性を秘めているため、要注目です。



■そこで中国を眺めてみると、本日の「消費者金融解禁」は非常に大きなニュースと言えるでしょう。


日本では消費者金融というとネガティブなイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれません。



しかし、米国では例えばアメックスも日本で言えば消費者金融ですから、決してネガティブなイメージがあるわけではない。


ネガティブな点があるとしたら、信用創造に拍車をかけバブル現象を助長した、という点でしょうか。



■では翻って中国を眺めてみるとどうか。


中国はいまだ消費以上にインフラ投資がGDP成長を支えています。しかし、いずれ消費がGDPを牽引する先進国型に移行していくことは間違いありません。


そこで、中国で消費者金融が拡大することは、消費拡大のインパクトとして計り知れないものになります。それほどまでに信用創造はインパクトが強い。


中国の成長を後押しする施策の中でも、消費者金融解禁は、大変インパクトのあるニュースだと感じられるかどうか。


これからの株式投資を考える上で、大変重要なニュースであると言えます。


(文責:木下晃伸 きのしたてるのぶ)
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